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2021.07.15 10:00

大雨で土砂災害や洪水が増加。家を守る火災保険に「水災補償」はついているか?

thanatphoto/shutterstock

地球の温暖化が加速している。地表や海水が暖められることで、雨を降らす水蒸気の量は増えていく。そのため、これまで以上にたくさんの雨が長く降り続いて、ゲリラ豪雨や線状降水帯が頻発することは今後も避けられない。

梅雨の季節で言えば、昨年7月の熊本豪雨に続き、今年も熱海で大規模な土砂災害が起きたばかりだ。線状降水帯の発生も多くなっており、さらなる被害発生が心配だ。

自然災害は他人事ではない。大切な「家」や「車」が被害を受けたときに、修理費用や再取得資金に充てられるよう、いま一度、この機会に保険の入り方を再確認しておきたい。

火災保険で確認したい2つのポイント


家にかける保険と言えば、火災保険だ。洪水や土砂災害が心配なら、確認しておきたいポイントは2つある。

まず、1点目として、「水災」の補償が漏れていないか確認しよう。火災保険は家のリスクを補償する保険で、商品名の「火災」リスクだけでなく、「落雷」や「竜巻」、「風災・ひょう災・雪災」「水災」といった自然災害リスクもカバーが可能だ。

複数のプランの中から選ぶ形で契約するため、保険証券や毎年送付の「契約内容のおしらせ」に、○×などで、どのリスクを補償するプランで契約したかが明記されているはず。「水災」リスクへの補償がないプランを選んでしまっていると、洪水や土砂災害、内水氾濫(都市型水害)で家が被害を受けても、その火災保険では損害保険金を1円も受け取れない。

「水災」と聞くと、川の近くの被害を想像しやすいが、土砂崩れや台風や暴風雨、豪雨の際に排水が追い付かないことで発生する内水氾濫や高潮も補償の守備範囲となる。

いまやどこでもゲリラ豪雨や線状降水帯が発生してもおかしくないし、土砂災害のリスクも広範囲に及ぶことが報じられている。これらはハザードマップで確認しておきたい。

水災の補償が必要だと思ったら、保険の担当者に「水災」を付けたい旨を伝えれば、見積りをつくってくれる。たいていは、いまの火災保険をいったん解約して、「水災」付きの新しいプランに入り直す手続きになることが多い。担当者や担当代理店は、保険証券の上部に記載されている。

確認ポイントの2点目は、何を「目的」として保険に入っているかだ。一般家庭が火災保険をつける際の目的、つまり対象は、主に「建物」と「家財一式」の2種類だ。賃貸マンションなら「家財一式」、持ち家なら「建物」と「家財一式」の両方で入っているのが一般的だ。
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文・図=竹下さくら

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