ビューティーカウンター社は電子商取引サイトで、透明性や品質、誠実さに真剣に取り組んでいると同社が考えるブランドを挙げた「ザ・クリーン・ガイド」を発表。
同社はそれに加えて「ザ・ネバー・リスト」と題したリストも作成し、多くの美容化粧品に含まれていて、健康に害を与える可能性があるコールタールやホルムアルデヒド、合成香料などの化学物質を挙げた。ビューティーカウンターは合計で1800以上の材料を対象とし、同社商品では絶対に使用しないと約束している。
同社でソーシャルミッション担当上級副社長を務めるリンジー・ダールは「安全性が今ほど人々に重視されていたことはない。私たちのクリーンビューティーに対する姿勢は、過去1年半を通して大きく変化した」と指摘し、「私たちの仕事は、日常生活のニーズを満たしつつ大きな効果を発揮する真に安全な製品を作ることだ」と述べた。
大半の人は、ビーガンビューティーとは異なるクリーンビューティーについて、健康に害を及ぼしかねない材料を使わずに作られた製品と定義している。それでも専門家らは、クリーンビューティーについて標準化された定義がない限り「クリーン」という言葉は主観的なものだと考えている。
クリーンビューティーを取り巻く流行の専門用語も混乱を招きかねないものだ。
「クリーンやナチュラルのような言葉には規制がなく、多くのブランドや小売企業が独自のクリーンビューティーの定義を生んできた」とイバーソン。
「セフォラやアルタ・ビューティー(Ulta Beauty)はどちらも、それぞれ微妙に異なる使用禁止材料リストを基にどの商品を『クリーン』と考えるかを定義する社内の独自認定を作成している。クリーンビューティーが主流になるには、消費者が自信を持って購入の決断ができると感じる必要があり、これは業界全体にわたる専門用語の定義を通して達成できるものかもしれない」(イバーソン)
クリーンビューティーの需要は増えているかもしれないが、主流になるのはまだ先だ。
イバーソンは「消費者が直面する主な障壁の一つは価格の高さ」と指摘。「調達が難しい高品質の材料を使っていることが理由だが、バーストのようなブランドは(米小売大手の)ターゲットで購入できる合成物質フリーの商品を顧客に提供することで、クリーンビューティーは必ずしも高価である必要はないことを証明している」