さらに、2021年6月には、同じくベイクチーズタルトのスピンオフブランドの「チーズころん」を発売。メインターゲットは「働く女性」。仕事の合間のおやつや夜のデザートとして、一人でもつまめるミニサイズで、気軽にチーズスイーツを楽しんでほしいという思いから商品化に至った。
「より広い層にチーズタルトの美味しさを届けられないかと模索していたのですが、コロナ禍で、消費者のニーズが細分化していることと、それに応える重要性を実感したのです。
お客様がリモートワークをしているのか、そうじゃないのかだけでも、生活のスタイルは異なりますし、その先にあるニーズも様々。ベイクチーズタルトで培った本気のチーズスイーツで、お客様にどういう空間や時間を提供できるのかを常に考えています」
マーケティングの役割に大きなやりがいを見出しているという鈴木
小手先のテクニックやフレームワークに頼るのではなく、真正面から顧客やファンと向き合う姿勢こそが、ベイクチーズタルトの根強い価値を育て、それが次々と生まれる施策につながっている。そのバイタリティの源は、どこにあるのだろうか。
「デジタルネイティブの世代は特に、企業のSNSアカウントのバズを日常的に見ていると思いますし、マーケターは自分のアイデアで、世の中の常識や行動を変えられる職業だと期待している方も多いかもしれません。業務の一つひとつは地味ですが、それを積み重ねていき、お客様に届いたときや何かリアクションが返って来たときの嬉しさは、やはり格別ですよ」