事態はさらに悪化しつつある、と同リポートは続けている。
「雇用主は今後も、従業員の側に立った法規制の拡大に直面することになると、当社の専門家は予想している。そうした法規制は、地元コミュニティで責任ある行動をとることを企業に促すと同時に、企業がくぐり抜けなければならない複雑さの度合いを高めることになる」
投資家が考慮すべきこと
投資家が考慮すべきは、複雑なビジネス環境を持つ国への投資と、その国で稼げる可能性がある利益との兼ね合いだ。
たとえば、米国は現在でも、ビジネス環境の複雑さが低い国のランキングで上位を守っており、世界で群を抜いて豊かな国でもある。
いっぽうアルゼンチンは、きわめてビジネスをしにくい国のひとつであり、経済的にもおぼつかない状態にある。米国の市場規模は21~22兆ドルであるのに対し、アルゼンチンの市場規模は4000億ドル前後だ。
つまり、米国は依然として有望であり、アルゼンチンはそうではないということだ。