マツダには、ドライビングポジションをはじめとする意のままの走りを実現する技術がある。ミズノは、競泳水着開発で培った姿勢制御技術を生かした「背屈サポートアッパー」や「ラウンドソール」、歩く時の履き心地の良さと運転する時のダイレクトなペダルフィールを両立する「MIZUNO COB(ミズノコブ)」という技術がある。
両社がコラボすることで、ドライバーとクルマの一体感が高まり、さまざまな運転シーンで快適なペダル操作ができるようにサポート」すると、格好良いことをいっている。
ここ30年間、様々なドライビングシューズを履いてきた僕からみると、この新しいマツダ/ミズノ製のシューズのデザインとパフォーマンスはかなり良さそう。柔らかいレザーの素材と黒・グレー・赤という3色の組み合わせのバランスは絶妙。早くトライしてみたいものだ。
ところが、サイズは24.5から28cmまでしかないと知って、29.5cmの僕は、「Why ジャパン?!」と叫んでしまった。例えば、ピューマ社がポルシェデザインと共同開発して作ったシューズのサイズは30cmまで揃っているので、ミズノにも30cmまでぜひ検討してほしい。日本でも若いユーザーの足のサイズは大きいよ。
また、海外への進出も考えてもらいたい。国によって、規制も違うし、実際に使える素材に対する制限もあるということなので、輸出仕様はそう簡単なものではないと聞いている。でも、アメリカにもオートラリアなどにも、熱心なマツダのファンが多いのは確かだ。
シューズのデザインと完成度の高さ、しかもこの2社の間で慎重に作ったことは、シューズの可能性を物語っている。
「足首の後ろ部分が蛇腹状のストレッチ素材なので、そのストレッチ素材の戻る力のおかげで、つま先を引き上げやすく、アクセルペダル、ブレーキペダル、クラッチペダルが踏み換えやすい。踏み込む時は、ストレッチ素材が伸びを抑えるので、踏み込みの加減を微妙に調整しやすくなっている」と、同僚から聞いた。大きいサイズがあれば、自分で試したかったなぁ。
今後はクルマだけでなく、ドライビングシューズはじめとしたドライバーの人生を彩るさまざまなライフスタイルアイテムや体験を通じて、ユーザーの人生をより豊かにしたいという思いもあるようで、これからマツダとミズノからいろんなアイテムが出てきそうで楽しみだ。大きいサイズも作ってね!レディースもね!
*この記事の公開までに追加分の250足が完売になるなど、状況が変わる可能性があります。
国際モータージャーナリスト、ピーターライオンの連載
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