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2021.07.13 08:00

コロナワクチンにも潜む「偽薬」、12億人の命を守る起業家の挑戦

Getty Images


そこでAlonge氏は、これ以上自分のような被害者を出さないために起業を決意。誰もが安心して医療にアクセスできる仕組みを作るべく、2017年、MBA時代に知り合ったグーグル出身のAmy Kao氏と共同でRxall社を創業した。
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それから5年経ったいま、チームは46人にまで拡大し、ナイジェリアの1000拠点以上の医療機関に安全な薬を届けている。


Rxall社CEOのAdebayo Alonge氏と共同創業者のAmy Kao氏

偽造医薬品の脅威は新型コロナワクチンにも


現在アフリカでも新型コロナウイルス感染症のワクチン接種が徐々に進行しているが、ここにも偽薬の問題がある。昨年11月には、南アフリカの税関・犯罪対策課により偽物のワクチン2400本が押収され、ザンビア人と中国人が逮捕されるという事件が起きた。同様の事例はメキシコや中国などでも後を絶たない。
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新しい医薬品やワクチンが生まれると、その偽造品が製造され、流通する。この不毛なサイクルはまだまだ続くだろう。アフリカ各国の政府や医療機関だけではこの問題を解決することは難しく、薬の製造から患者まで、全てのステークホルダーと共に偽薬を排除する仕組みを実現することが必要だ。

アフリカの医薬品流通にテクノロジーを有効に活用し、流通構造を抜本的に変革することで、誰もが安心して医療にアクセスできる仕組みを作るためRxall社は戦っている。

【連載】アフリカのVCが見るローカルスタートアップ
過去記事はこちら>>

文=寺久保拓摩

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