Chris J Ratcliffe/Getty Images

米衣料大手ギャップ(GAP)は先ごろ、英国とアイルランドにある全店舗を閉鎖する計画であることを認めた。欧州の主要市場であるフランスとイタリアでは、ビジネスモデルをフランチャイズに移行、第三者に事業を譲渡するという。

サンフランシスコに拠点を置くギャップは、1987年に英国に進出。現在は2006年に最初の店舗を開業したアイルランドと合わせて、81店舗を運営している。だが、今年8月から9月末にかけて全店舗を閉鎖し、完全にオンライン販売に移行する方針だという。この計画によって1000人以上の雇用が失われるとみられている。

同社はこの決定について、問題を抱える事業を活性化するために打ち出した2023年までの経営戦略「パワープラン2023」に基づくものだと強調。声明で次のように説明している。

「パワープラン2023の一環として、昨年から欧州事業に関する戦略的見直しを開始した。同地域でのプレゼンスを維持し、顧客へのサービスを継続するため、新たな、よりコスト効率の高い方法を見つけることを目指している」

「フランス国内の店舗の売却については、フィナンシエール・​イモビリエ・ボードレーズ(FIB)グループのハーマイオニー・ピープル・アンド・ブランズ(Hermione People and Brands)と協議中だ。イタリアでも、買い手の候補と話し合いを進めている」

パンデミックで打撃


ギャップはこれまで、フランチャイズ契約で展開している460以上の店舗とeコマースサイトを通じて、35カ国で事業を展開してきた。だが、新型コロナウイルスのパンデミックの影響を受け、各地にあるバナナ・リパブリック(Banana Republic)、オールドネイビー(Old Navy)、アスレジャー・ブランドのアスレタ(Athleta)の店舗を相次ぎ閉鎖。2020年に204店舗の営業を終了した。

さらに、セレクトショップのインターミックス(Intermix)、子供服のジャニー アンド ジャック(Janie and Jack)を売却、メンズウェアのヒルシティ(HillCity)の事業を廃止した。

2024年1月までに、北米にあるギャップとバナナ・リパブリックの店舗の30%にあたる350店を閉鎖。全体に占めるショッピングモール内の店舗の割合を引き下げる計画だ。

編集=木内涼子

PICK UP

あなたにおすすめ