I’m the CEO of CultureBanx, redefining business news for minorities.

Kevin Mazur/Getty Images for Savage X Fenty

米ランジェリーブランド「ヴィクトリアズ・シークレット」が開催する華やかなショーで、「エンジェルウイング」と呼ばれる大きな翼をまとっていたスーパーモデル「エンジェル」たちは、みんな用無しになってしまった。原因は、歌手のリアーナが立ち上げたブランド「サベージxフェンティ」だ。

ヴィクトリアズ・シークレットは、1995年以来毎年開催してきたが、最近は「時代遅れ」の感が出てきていたショーを2019年に中止。2021年6月には、エンジェルを廃止すると公式に発表した。そして、新たな広告キャンペーン「VSコレクティブ」をスタートさせた。自分の体を肯定的にとらえる「ボディ・ポジティブ」や文化に向けた、よりインクルーシブ(包括的)なアプローチをめざすものだ。ランジェリー業界における厳しい競争のなかで変革を迫られたかたちだ。

サベージxフェンティは現在、131億ドル規模の米女性向けランジェリー分野におけるビジネスとカルチャーの中心的存在になっているが、ヴィクトリアズ・シークレットはそうしたモデルになかなか追いつけずに苦しんでいる。プッシュアップ・ブラで有名なヴィクトリアズ・シークレットが、時代遅れの戦略で苦戦を強いられているのを尻目に、サベージxフェンティは、ランジェリーのサイズ構成と価格帯、マーケティングにおける多様性と包括性が、「セクシーという感覚における公平性」という、より大きな目標の達成につながることを証明してきている。

筆者がCEOを務めるビジネスニュースサイト「カルチャーバンクス」によれば、リアーナはブランドの立ち上げ時から、包括性を中心に据えてきた。そして、「プラスサイズモデル」も含めて、さまざまな肌の色に合う商品構成を提供することで、ビジネスの成功を目指してきた。歌手であり、起業家としてもマルチな才能を発揮しているリアーナは、自身のソーシャルメディアにおける影響力を活かして、オンライン販売でスタートしたブランドを急成長に導いた。年間売上は推定1億5000万ドルだ。

一方のヴィクトリアズ・シークレットはというと、年間売り上げは現在でも数十億ドルにのぼるとされるが、2020年11月に最高経営責任者(CEO)になったマーティン・ウォーターズはニューヨーク・タイムズ紙に対し、露出度の高いエンジェルたちはもはや「文化的に適切」ではないと語っている。

サベージxフェンティは市場シェアを拡大させており、売上が減少するヴィクトリアズ・シークレットを追い上げている。2025年の売上が3250億ドルに達する見込みの全世界のランジェリー市場において、サベージxフェンティはフロントランナーへと躍り出る勢いだ。一方、ヴィクトリアズ・シークレットの親会社Lブランズの株価は、ここ2年で50%下落している(2021年5月にヴィクトリアズ・シークレットの分社化を発表、8月までに手続き完了の見込み)。多様性の時代において、ランジェリー業界はいま、大きく変化しているのだ。

翻訳=ガリレオ

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