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2021.07.23

ヘルステクノロジーで「真のウェルビーイング」を。山本拓真と小谷真生子が語る「最適化」された未来の介護

経済キャスターの小谷真生子(写真左)とカナミックネットワーク代表取締役社長の山本拓真(写真右)。(撮影協力:オルクドールTOKYO)

2025年問題など、課題が山積している介護領域。解決のカギはヘルステクノロジーにあった。経済キャスターとヘルステクノロジー界をけん引するカナミックネットワークの社長との対談は介護を超えて「よりよく生きるための方策」へと発展した。



より豊かに自分らしく生きる「ウェルビーイング」の概念が浸透しつつある。一方で、人生100年時代、85歳以上の約6割が要介護になるといわれる。団塊の世代が後期高齢者(75歳)となる2025年以降、状況はさらに深刻化する見込みにもかかわらず、介護領域では、人手不足、サービスの質の担保、介護離職など、課題が山積している。

そんな状況の光明となりえるのが、いま注目を集める「ヘルステクノロジー」だ。独自のソリューションでヘルステクノロジーをけん引し、ウェルビーイングな社会の実現を目指す「カナミックネットワーク」。代表取締役社長の山本拓真と、親の介護と向き合う経済キャスターの小谷真生子が、介護現場の課題と解決策をもたらすヘルステクノロジーの意義について語る。

在宅医、看護師、介護ヘルパー、行政、家族をひとつのシステムでつなぐ


小谷真生子(以下、小谷):介護の当事者になって感じる課題がいくつもあります。まず、要介護認定はカルテに関係なく、認定者によって判断が変わること。次に、要介護者のさまざまなデータが全部アナログで紙ベースであることです。毎回書類をあちこちで提出し、そのために半日つぶれたこともあります。とても効率が悪いです。

山本拓真(以下、山本):在宅介護では、今日は医師、明日は看護師、明後日はヘルパーと、医療法人、社会福祉法人、株式会社と関係者の所属が日によって異なることも多く、ここに行政も加わるのですが、各組織間の「情報の共有」がまるでされていないのです。デジタル化の遅れも指摘されています。

小谷:ITでつないで連動させればコスト削減、効率化できると思うのですが。

山本:その通りです。課題解決の鍵は「ヘルステクノロジー」なんです。ヘルステクノロジーというと、アップルウォッチのバイタルデータなどのイメージかもしれませんが、介護をはじめ、ヘルスケアに関わる人を支えるテック(DX)はもっと広範囲です。

小谷:現場にどのようなメリットがもたらされるのでしょうか。

山本:まず、シンプルな事務作業などはシステムに任せられるので、介護職や医療職の方は人と向き合うことに専念できる。さらに、システムで訪問の導線を最適化すれば一日に回れる件数も増える。結果、事業者としては売り上げも伸び、従事者の処遇改善にもつながります。

小谷:これは、家族が介護している場合もメリットがありそうですね。経済的問題や部屋の空き状況で施設に入れる方は3割程度。大多数が家族介護かプロの手を借りての在宅介護という現実ですから。


「自分が介護の当事者になって、現在の課題やよりよく生きることについて、よく考えるようになった」と語る小谷真生子

山本:在宅医、看護師、介護ヘルパー、行政、ご家族をひとつのシステムでつなぎ、情報を共有し活用する。介護がつながることで包括的になり、質が向上する。そうすれば、ご家族の負担も減るわけです。

小谷:要介護認定後の情報が全部入ると、支払いや領収書も一括管理できますね。

山本:事務的な面だけでなく、精神面でもよい効果が出ています。実際、弊社のシステムではご家族向けのIDを設定し、施設にいらっしゃる方の状況や記録を写真付きで見られるようにしています。離れたご家族も身近に感じられるのです。

小谷:心のつながりを感じるシステムですね。ご自身の体験が反映されていたりするのでしょうか?

山本:実は、祖母が京都の特別養護老人ホームに入っていたのですが、私は東京にいてほとんど会いに行けなかった。96歳で亡くなり、そのお葬式で家族以上に涙を流していたのはホームのヘルパーさんたちでした。そのとき、家族が逆転したような感覚を受けて。これじゃいけない、家族のつながりをつくり続けられる仕組みにしないと、と痛感しました。

小谷:ヘルステクノロジーはインフラであり、プラットフォーム。だからこそ、そこにデータが集まってくることが重要なのですね。

山本:先進的な国ではマイナンバーと連動させ、最先端技術をヘルステクノロジーに活用しようという動きが始まっています。

小谷:カナミックさんは、そのあたり早い時期から着手し、けん引してきたわけですね。

山本:2000年の介護保険導入のとき、テックによる情報共有が大きな鍵になることはわかっていました。カナミックの創業は、地域のプラットフォームになることで、医療介護従事者のみなさんがつながるネットワークを提供し社会に貢献しようという想いからです。

小谷:ある意味、ライバル企業同士の顧客情報を共有するシステムを立ち上げたのですね。当時はまだその概念に時代が追い付いていなかったのではないでしょうか。

山本:おっしゃる通りです。とはいえ、そのソリューションがなければ2025年以降に深刻化する課題を乗り越えられないという懸念がありました。官民、双方にある課題解決のために立ち上げたのです。

小谷:行政と民間をつなぐテックですね。

山本:2006年、介護を官民連携しながらやろうということになったときが、最初のブレークスルーになりました。我々が提供するサービスは「みんなをつなぐ」システム。行政や政府と民間事業者をつなぐ介護ネットワークというコンセプトにガチッとはまり、一気に広まったのです。

小谷:「最初の」ということは、次のブレークスルーが来るわけですね。

山本:介護のネットワークに医療との連携を加えたときです。千葉県柏市で東京大学の研究所と共同し、市、医師会、歯科医師会、薬剤師会、ケアマネジャー協議会、訪問看護連絡会をつないだ地域包括ケアに活用できるシステムを立ち上げたのです。このモデルで全件ご家族にヒアリングをかけたところ、「おばあちゃんを最期まで自宅で介護できて、孫にもよい教育になった」などのお言葉をいただきました。


「ヘルステクノロジーでイノベーションを起こし、人々の幸せに貢献したい」と語る山本拓真 

小谷:それが反響を呼び、今では東京都全体でも利用され、この仕組みが法律化までされるようになった、という背景だったのですね。今後はどのような取り組みを考えていらっしゃいますか?

山本:介護予防や健康寿命延伸の領域ですね。多くの方が年をとると罹患し、薬を服用する生活になる。しかしもし、いろいろな疾患の人の生活スタイルやバイタル情報を集めて、「見える化・データ共有」すれば予防に役立つと思うのです。

小谷:老いる、亡くなることをもっと早い段階で自分のこととしてとらえ、準備する環境づくりが必要。データを活用して予防医療などに役立てていくということですね。

山本:現在、健康状態が悪くならないうちに自治体が支援できる仕組みづくりに取りかかっています。

小谷:SDGsの根幹となるのがウェルビーイングで、カナミックさんの事業はまさにそのビジネスモデル。日本だけでなく世界にも発信できるように思います。今後も大いに期待できますね。


カナミックネットワーク
https://www.kanamic.net/



小谷真生子(こたに・まおこ)◎経済キャスター。日本航空を退社後、数々の番組でメインキャスターを務め、1998年よりテレビ東京「ワールドビジネスサテライト」メインキャスターを16年務める。2005 年よりWFP国連世界食糧計画の顧問。

山本拓真(やまもと・たくま)◎2000年に富士通システムソリューションズ(現富士通)入社。05年にカナミックネットワークに入社し、14年から代表取締役社長。カナミックネットワークは16年東証マザーズ上場、18年東証一部上場。

Promoted by カナミックネットワーク / text by Yumiko Tan / photographs by Kenta Yoshizawa

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