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Forbes JAPAN本誌で連載中の『美酒のある風景』。今回は7月号(5月25日発売)より、「ルイナール」をご紹介。ほどよいコクと骨格をあわせもち、バランスの取れた味わいの1本だ。


世界最古のシャンパーニュメゾンである「ルイナール」は1764年にはロゼシャンパーニュを初めて市場に送り出した革新的なつくり手である。最もポピュラーなのはシャルドネ100%のブラン・ド・ブラン。一般的なブラン・ド・ブランはすっきりとドライでフレッシュな飲み心地だが、「ルイナール ブラン・ド・ブラン」はほどよいコクと骨格をあわせもち、バランスの取れた味わい。乾杯の一杯だけではなく、食中酒としても楽しめる一本だ。その高い品質への矜持は、美しい黄金色の液色を目で見て楽しめる透明なガラスのボトルにも表れており、下部がふっくらとしたクラシックなフォルムとともに、 “ルイナールらしさ”を語るアイコンとなっている。

そして今年、そのアイコンに新たに加えられたのがセカンドスキン―「ルイナール」のボトルを包む新たなパッケージである。いま、世界的な気候変動により環境問題が深刻化しているが、シャンパーニュの産地である、仏シャンパーニュ地方も例外ではない。たとえば、温暖化によりブドウの収穫期は年々早くなっており、シャンパーニュのつくりにも影響を与えている。

この環境問題に配慮して生まれたセカンドスキンは、持続可能な管理がされているヨーロッパの森林を供給源とする紙を使用し、プラスチックフリーで100%リサイクル可能という、まったく新しいコンセプトのパッケージである。

そしてこれは、単なる包装紙ではない。たとえば小売り店で「ルイナール」が購入された場合においても、このボトルがセカンドスキンにくるまれただけの状態で渡されることになる。それは前世代の箱と比較して9倍軽量になり、梱包における二酸化炭素を60%削減できるというから、その影響力も小さなものではないだろう。
「社会的に意義があるだけではなく、このセカンドスキン自体が美しくて優美なフォルムですね。伝統というレガシーの上に、同時代性という革新的な要素を組み合わせていく。それは私の料理にも共通するフィロソフィーです」と語るのはフレンチの名店である「アサヒナガストロノーム」代表、朝比奈悟だ。

伝統と革新を融合させるといっても、言うは易く行うは難しであってセカンドスキンの研究開発には2年と7回の試作を要したという。世界最古のシャンパーニュメゾンが過剰包装、環境問題というイシューにいち早く取り組んだ、その勇気ある一歩に拍手を送りたい。

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ルイナール ブラン・ド・ブラン
容量|750ml
度数|シャルドネ100%
価格|12210円(税込み参考小売価格)
問い合わせ|MHD モエ ヘネシーディアジオ

photographs by Yuji Kanno | text and edit by Miyako Akiyama

美酒のある風景
VOL.39

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