今回は惜しくも受賞を逃したものの、残る3社も自社の事業を通じて、「世界を本気で変えよう」とする気概を見せてくれた。
Pale Blue 浅川純 小型衛星用エンジンを開発
浅川純(撮影=小田駿一)
持続可能な宇宙開発がミッション。現状、宇宙に打ち上げられている小型衛星には技術的な理由でエンジンが搭載されておらず、使用後に大気圏に落として燃やすことができない。このことが宇宙ごみを増やす原因となっている。Pale Blueは、水を推進剤とした小型衛星用のエンジンの開発によって、この課題の解消に挑んでいる。22年には、宇宙空間での実証実験を予定している。
emol 千頭沙織 メンタルヘルスケアAIアプリを展開
千頭沙織(撮影=小田駿一)
悩みや不安を吐き出し、セラピーとして利用できる会話型のメンタルヘルスケアAIアプリを展開。アプリは、音声ガイダンスによるマインドフルネスや、チャットによるメンタルケアのなどのコンテンツを備え、創業から2年で累計27万ダウンロードを記録。大学と共同研究を行い、専門家の監修を受けながらエビデンスに基づいた療法でデジタル化したケアの実現を目指している。
yup 阪井優 フリーランスのお金業務をサポート
阪井優(撮影=小田駿一)
フリーランス向けの報酬前払いサービスを手がけている。フリーランスは、仕事が発生してから給与の受け取りまでに多くの日数をかかるのが一般的で、運転資金の確保に苦労するケースが多い。そこでyupでは、利用者が名前や発行された請求書の登録、SNS認証など簡単な手続きを行うことで、最短で即日払いを受けられるサービスを提供。そのほか、経費管理や確定申告など、個人事業主にとって煩雑なお金に関する業務のサポートにも乗り出している。
Forbes JAPANのファウンダーである高野真は「(Rising Starの)イベント形式のアワードは今回で3回目になるが、毎年レベルが上がってきている。視座の高い起業家が多く、社会課題に向き合おうとしてることが嬉しい」と講評し、イベントを締めくくった。
なお、イベントのアーカイブはForbes JAPANのYouTubeアカウント上で配信中。フルで視聴したい方はこちら