観戦で「最も幸せを感じる」スポーツはテニス AI分析から

ロジャー・フェデラー(Getty Images)


この技術を使えば、視聴者が最も紛らわしいと感じるスポーツさえ知ることができる。混乱を感じさせることが最も少なかったスポーツはテニスだったが、フォーミュラ1の視聴者のうち同スポーツを理解しにくいと考えていた人は12%だった。

観戦にのめり込む人が最も多いスポーツはサッカーで、視聴者の24%が試合の観戦中にさまざまな表情を見せた。一方、ボクシングに熱中していた視聴者の割合はわずか15%だった。


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テレビ局や広告主はどのスポーツに投資するかを決める際に複数の要素を考慮するが、今回得られた見識は視聴者を集めるため、あるいは商業的な協力関係について交渉する上で貴重な情報になるかもしれない。ブランドによっては、ショックを受けたファン層より幸福感にあふれたファン層の方が実質的価値を持つ場合がある。

スポーツ団体の方では、このデータを使って独自の商品やデジタルサービスを作ることができるだろう。また混乱しがちなスポーツでは、たまに見る人のために新たなモバイルアプリを提供したり、スポーツについて理解しやすくするため統計に基づいた分析を提供したりすることもできる。例えばフォーミュラ1は、モータースポーツの細かい情報が一般的には知られていないことを認めた上で、複数シーズンにわたりこの戦略を採用してきた。

AIの活用により一晩で全てが変わるものではない。それでも今回の調査からは、デジタル化が進む中でスポーツ界のほぼ全ての分野を向上させるため、どのように技術が活用されているかが示されている。

翻訳・編集=出田静

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