ビジネス

2021.07.05 17:00

CEO退任のジェフ・ベゾス、ビリオネアとしての資産は1万2400%増


一方、アマゾンはその規模の巨大さと増大する影響力により、政界などからもさまざまな批判を受けている。反トラスト法(独占禁止法)違反の疑いがあるとして、規制当局から調査を受けているほか、労働活動家たちの間では、アマゾンの巨大な倉庫ネットワークの仕事に関わる労働者たちの労組結成に向けた運動が続けられている。

進歩派の議員たちは、ベゾスが所有する莫大な資産を批判し、保守派の議員らは、トランスジェンダーに関する書籍の販売を中止したことでアマゾンを非難している。

増え続ける富


だが、こうした問題がある中でも、アマゾンの株価は上昇を続け、ベゾスの富は増え続けてきた。資産はアマゾンの株価の高騰により、2017年10月からの1年間で、815億ドルから1600億ドルへとほぼ倍増。ベゾスは2018年に初めて、世界一裕福な人となった。

ビル・ゲイツ、ウォーレン・バフェット、マーク・ザッカーバーグといった富豪たちを出し抜き、初めて保有資産を12桁(1000億ドル)にしたベゾスはそれ以来、ランキングのトップに君臨し続けている。

今年に入り、イーロン・マスクが1月、LVMHのベルナール・アルノー会長兼CEOが5月に一時的にベゾスの保有資産を上回ったが、ベゾスはすぐに、再びトップに戻っている。

また、ベゾスは2019年、離婚に伴い所有していたアマゾン株の4分の1を元妻のマッケンジー・スコットに譲渡したが、現在の資産はこの時と比べても、73%増加している。フォーブスの推計によると、ベゾスが保有する資産は約90%(およそ1760億ドル)が、およそ10%を保有するアマゾン株だ。

編集=木内涼子

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