残念なことに、コーヒーは女性に対しては同等の効果をもたらさないようだった。
女性健康調査(Women’s Health Study)を使用し、米臨床栄養学ジャーナル(The American Journal of Clinical Nutrition)に2010年に掲載された研究では、カフェインを多く摂取しても女性の間で心房細動のリスクは上昇せず、一方で減少もしなかったことが報告されている。
最もコーヒーの摂取量が多かった下位集団では、心房細動のリスクがわずかに上昇したことが報告されたが、こうした女性は喫煙頻度も高い傾向にあった。(女性健康調査の報告書の数字を詳細に見てみると、カフェインの摂取量が平均水準だった女性は心房細動のリスクが20%低く、男性の間で行われた最近の調査と一致していることが分かる)
コーヒー好きにとって、これは朗報のようだ。コーヒーは最悪の場合でも心臓の健康に悪影響をもたらすものではなく、さらには心房細動のリスクをわずかに減らすことさえできるかもしれない。
ただ、これには注意すべき点もある。こうした調査は長年にわたり数千人の男女を対象として行われた大規模調査ではあるが、コーヒー摂取量は自己報告に頼っていて完璧なものではない。ただ、カフェインの消費量を長期にわたり正確に測定することは非現実的なので、これがおそらく最大限できることだろう。
コーヒーが好きな人にとっては、1日にコーヒーを1、2杯飲み続けることが最善のアドバイスのようだ。心房細動を患っている人の場合はAHAが示唆しているように、朝のコーヒーを控えることで効果が出る可能性は非常に低い。