グリーンでスローな旅をする10のコツ

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気候変動は私たち全員が経験している。私が最も衝撃を受けたのは2008年、グリーンランドが解け出し、温暖化が進む海に向かって氷山がソフトクリームのように流れていく様子を直に目にしたときだ。今年の春には、京都の桜が過去1200年余りで最も早く満開になったことが伝えられ、その原因は気候変動だとみられている。

私たちが地球に良い影響を与える小さな変化や決断を下すことは可能であり、必要なことだ。旅行の分野では、環境に配慮した「グリーントラベル」や、地元民の生き方と文化を尊重する「スロートラベル」がトレンドとなっている。私たちが再び旅行をするようになった時、意識できることを以下に紹介する。

1. ゆっくり旅する


地元の人や文化、食事、音楽に触れよう。ゆっくりと旅をすれば環境に優しく、学びが得られ、感情面で意義ある体験ができ、地元の社会や環境を持続させられる。

新型コロナウイルス感染症の流行を受け、多くの旅行業者や旅行者が「スロートラベル」の原則に従うようになった。一部の米旅行会社は、1カ所に1カ月以上滞在する長期滞在型旅行の提供を開始。アザマラなどのクルーズ船は、寄港地での滞在期間を延長。また、最もスローなタイプの旅行として、アパートや民家を予約して1カ所に滞在する人も多い。

2. カーボン・オフセットを検討する


旅は炭素(カーボン)の排出量を増加させる。中でも航空機は、全炭素排出量の2%ほどにもなる。こうした炭素排出量を相殺(オフセット)するために使われるのが「炭素クレジット」で、航空会社を通じて航空券予約時に購入したり、企業から直接購入したりできる。支払ったお金は、エネルギー効率の改善や植林活動に使われることが多い。自分が出した資金がどのように使われるかを調べることもできる。

3. エコツアーを予約する


ツアー企業の中には、カーボン・オフセットのプログラムに参加したり、地元企業の支援に取り組んでいたりするところも多い。利用したい企業が環境保護に取り組んでいるかどうかを事前に調べておこう。
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編集=遠藤宗生

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