バラン医師は、「確かに、全体としては子供の方が成人より、重症化しにくい傾向はある」と指摘する一方、特に基礎疾患のある子供たちは深刻な合併症を起こして入院たり、死亡したりするケースもあると警告している。
子供たちにも重症化や死亡のリスクはあり、たとえ軽症で済んだとしても、長期にわたって後遺症に苦しむことになる可能性もある。
そして、両医師が強調するのは、「パンデミックを完全に終息させるためには、集団免疫を達成することが重要」だということだ。ゴードン医師はこれについて、次のように述べている。
「ウイルスが変異し続けることを止める方法を見つけなくてはなりません。つまりワクチンによって、できる限り多くの人をウイルスから防御する必要があるということです」
生後6カ月から接種対象に?
バラン医師によると、ファイザーとモデルナ、米ジョンソン・エンド・ジョンソンが現在、生後6カ月以降の乳児を対象に、ワクチンの有効性に関する評価を行っている。
ファイザーは今夏までに、生後6カ月~11歳の子供たちの臨床試験のデータを公表できるとしており、年末までにはさらに多くのワクチンが、より幅広い世代に利用可能になると期待されている。
ワクチン接種が可能になるまでは、CDCが推奨する方法に従い、子供たちに感染対策を継続させることが重要だ。バラン医師は、「正しい手洗いを実践し、その他の病気の流行を防ぐワクチンについても、最新の情報を入手するよう心掛けておくことが重要だ」と話している。