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米国の情報機関が6月25日に公開した、待望の「説明のつかない空中現象」に関する報告書によると、調査対象となった目撃情報のほぼすべてが未確認のままではあるが、その中には米国の敵対国の高度なテクノロジーの証拠となり得るものが含まれていると結論づけられた。

国家情報長官室(ODNI)は、2004年以降、米海軍のパイロットなどが目撃した数百の未確認物体を調査し、その結果を25日の報告書にまとめた。

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ODNIによると、これらの目撃情報の大半で何が目撃されたのかを特定できなかったが、5つの可能性が見えてきたという。ゴミや鳥などの散乱物、氷の結晶などの大気現象、外国勢力の先端テクノロジー、米国政府の秘密技術、そして「その他」と定義されるカテゴリーがあるという。

調査員らは、多くの目撃情報がレーダーや赤外線センサー、そして肉眼で同時に現れるという複数の方法で発見されたことから、大気の状態による目の錯覚ではなく、ほとんどが実在する空中に浮かぶ物体であると判断した。

調査官によると、いくつかの物体(空を旋回したり、急激に進路を変えたりしたもの)は、ロシアや中国、米国の機密プログラム、あるいはその他の国の先進技術のように見えたというが、確たる証拠はないという。

今回の報告書は、UFOは地球外生命体が操縦する宇宙船であるという、熱狂的なファンたちが支持する説には触れていない。

ODNIの報告書で、航空機のパイロットによるUFOとのニアミス報告は11件に達していた。調査官によると、これらの不可解な物体には安全上のリスクがあり、もしそれが外国政府のものであれば、国家安全保障上の危険をもたらすという。

ODNIは、未確認飛行物体に関するデータを集める上ではいくつかの課題があり、その一つはUFOについて公に語ることを躊躇する人が多いことだと指摘した。さらに、「多くの観測者が沈黙していることが、このテーマの科学的追求を複雑にしていると考えられる」と述べている。

UFOは国家の安全保障上の脅威に


UFOという言葉は、世間一般ではSFストーリーのイメージが強い。しかし、政治家や専門家の中には、未確認飛行物体の目撃情報は、特に安全上のリスクがある場合には、真剣に調査する価値があると指摘する人もいる。

国防総省は4月に、軍のパイロットが目撃した急加速する物体のビデオを公開し、元海軍パイロットがCBSニュースで、原因不明の物体を定期的に目撃していると語ったことで、この話題は世間の注目を浴びることになった。

さらに、軍は2007年から2012年にかけてUFOの目撃情報を秘密裏に調査したが、予算の都合で棚上げにしていたという。米国議会が昨年末、ODNIにこの問題を再調査するよう指示したことで、25日の報告書が作成された。

編集=上田裕資

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