コロナ禍のセルフラブ、どうしてる? kemioと話す「メンタルヘルス」

中川ホフマン愛(右)の対談連載「Talk about Mental Health」。初回ゲストは、kemio


kemio(続き):音楽を聞いたり、ノートに感情を書いたり、毎日生きているとそいういう小さな幸せを見逃してしまうから、blossom the projectの投稿を見て、意識しないといけないな、と気付かされます。感謝する気持ちをもっと身に付けたいなと思います。

愛:今年26歳になるkemioさん、今後の目標はありますか?

kemio:目標は本当に決めていなくて、いま探している最中ですね。やっぱり何かを発信したり、人と繋がることは好きだから続けたいし、ファッションも大好きだし。パーソナルな面では、仕事と私生活の両立。この間「幸せを感じる時はなんですか?」と聞かれて「仕事が評価された時とか」って答えたら「それは幸せではない」と言われました。だから、もっと家族や友達と過ごしている時間とかを大切にしたいですね。

ニューヨークにいる時は、バランスがとれているかなと思います。日本の社会は特に仕事や勉強面ですごくプレッシャーがあるので、メンタルヘルスについて話す必要があるなと感じます。

「誰かがやる」ではなく「みんながやる」こと


中川ホフマン愛

愛:特に学生の方々はパンデミックによって就職ができなかったり、授業がオンラインになったり、絶望を感じている方も多いのではないかなと思いますが、kemioさんも絶望を感じたことはありましたか。またその時はどのように立ち直りましたか?

kemio:18歳、19歳の時、感じましたね。Vine(動画共有サービス)でヒットして、いろんな人から注目されるようになって、もともと私の夢はテレビに出ることだったのでついにドアが開いて。テレビに出ることができたら、色々指摘されようになって、「ツイッターだとおもしろいのにテレビだとおもしろくない」って言われるようになったり、かなり自信をなくしましたね。

そしてVineをやめたらフォロワーもどんどん減っていって「kemio終わった」って言われたりして。渋谷を歩いているとバレるし、誰も知らないとこに行きたい、環境を変えたいと思って2017年にアメリカに引っ越しました。それで全てが変わりましたね。

若い頃って世界がすごく狭く感じるし、それこそ学校と家の行き来しかない、学校で嫌な出来事があったらそれが一生続くんじゃないかって感じたりする。いまは大人になって社会に出て、いろんな人に会って、自分の環境を変えることができて気持ちも変わりました。

簡単に環境を変えなさいとは言えないけど、いまパンデミックで経験していることは世界中のみんなにとって初めてのことで、そのような辛い状況にも関わらずとにかく頑張って生活を送っていること自体がすごいと思います。

愛:プレッシャーを感じやすい状況ですが、いまを生きているだけで十分ですね。試練を乗り越えることによって人は強くなりますよね。最後にみんなとシェアしたいことはありますか?

kemio:本当にkemioは普通の人なんだよってことですかね。それこそ、社会問題とかについては勉強中でいろんな人に喋れるレベルにもいないけど自分のプラットフォームを利用してシェアして、私自身が様々な社会問題について学べるきっかけになればいいなと思います。

私が最近意識していることは、友達と話している時に話題にすることです。友達から学ぶことも多いです。フォロワーが多い人がシェアしなきゃ、じゃなくてそれよりも自分の身近な人と自分たちの生活の中で、普段から話すことが大切だと思います。誰かがやるんじゃないかって思うよりも、みんながやることが大切ですね。

kemio

聞き手・文=中川ホフマン愛 写真= アマリ・ウェデル 編集=督あかり

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