仕事と家庭のバランスを取る、最善のキャリアパスは?

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私はプロダクトマーケティング担当者から「家庭での生活を犠牲にすることなく、満足できるキャリアを続けることは可能でしょうか?」という質問を受けた。

私がこの質問を読んだときに感じた最初の懸念は、この読者にとってこの選択がいかに二者択一に見えているかということだ。私はこのプロダクトマーケティング責任者に、この質問を「どうすれば」で始めてほしいと思う。

問いかけるべきは「家庭を犠牲にせずに満足できるキャリアを続けることはどうすれば可能ですか?」だ。この問いでは、2つの両立が可能なことが主な前提とされている。唯一の問題は、どのようにしてそれを実現するかだ。

仕事と家庭をうまく両立するための体力や気持ちの余裕、感情面の健全さを維持することは、それ自体難しいことだ。新型コロナウイルスが流行してからは学校やアクティビティー、育児の選択肢が減り、仕事と家庭の境界線も薄れたことで、働く母親にとっては特に厳しい状況が続いている。

仕事を一時的に離れるべきか?


現在の仕事に不満を持っていて、何か違うものを探している場合、新しい仕事を見つけるには現在の仕事に費やす時間と別に追加で時間がかかる。あなたは現在、この追加の時間を全て家族のために費やしていて身動きが取れないかもしれない。転職に集中しつつ家族に割く時間も持てるよう、仕事から一時離れることは魅力的に映るかもしれない。

私は休憩を取ることに大賛成だ。諦めるのでさえなければ何でもよい。しっかりとした昼食時間を取るようにしたり、傷病休暇や休暇を数日間取得したり、さらに長期の休みを取ったりしよう。上司が休暇や長期有給休暇を許してくれないと思う場合は、より強い姿勢で交渉すべきだ。あるいはそのまま辞めることもできる。

すぐに辞めることの大きなデメリットは、ある問題を別の問題にすり替えるだけだということだ。つまり、時間がないという問題が解決される代わりに、仕事がなくなることで金銭的余裕がなくなり、さらには将来の雇用主にとっての危険信号を持つことになる。また、休憩を取ったらすぐに復活し、また働きたいと思うとは限らない。

フルタイムからパートタイムにすべきか?


勤務時間の短縮により給料が減ってもやっていけるのであれば、パートタイムの仕事でキャリアを構築することが仕事と家庭をよりうまく両立する一つの方法かもしれない。この選択肢を模索する上で最初に交渉する相手として合理的なのは現在の雇用主だ。

現職の雇用主はあなたの仕事の質やあなたがもたらす価値を理解しているので、パートタイムへの移行を承認してくれる可能性が高いだろう。また、あなたの方でも職場環境が分かっているため、より楽に調整できる。

パートタイムに移行することで、キャリアを継続してスキルや人脈を維持し、貢献を続けることができる。ただその速度がよりゆっくりになるだけだ。
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翻訳・編集=出田静

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