超高級物件を購入
ベゾスは、数十億ドルもの金額を自由に使える人だけに許される、ぜいたくな買い物もしている。2020年には、ビバリーヒルズにある豪邸「ワーナー・エステート」を、メディア界の大物デービッド・ゲフィンから過去最高額となる約1億6500万ドルで購入した。
また、ベゾスはワシントン州とニューヨーク州、首都ワシントンに住宅を所有。テキサス州には広大な牧場を所有している。これらの総額は、およそ5億400万ドルとされる。
さらに、ブルームバーグによると、ベゾスは現在、最大5億ドル費やし、オランダで全長約130mのスーパーヨットを建造中だ。完成すれば、これまでに同国でつくられた中で最大のヨットになるという。
慈善活動には消極的?
ベゾスは長年、慈善活動への寄付額が少ないと批判されてきた。存命中、または死後に資産の半分以上を寄付する「ギビングプレッジ」にも署名していない。慈善団体にアマゾン株を贈ることは以前からあったものの、大規模な慈善活動を行うようになったのは、比較的最近のことだ。
ベゾスは2018年、自ら慈善団体を立ち上げ、それらに120億ドルを提供すると約束。20億ドル規模で創設した「ベゾス・デイワン基金(Bezos Day One Fund)」は、低所得層の住民が多い地域に非営利の未就学児の保育施設を創設するほか、ホームレスの家族を支援する団体を援助している。
また、昨年には100億ドルを投じ、気候変動問題に取り組む団体を支援する「ベゾス・アース基金(Bezos Earth Fund)」を立ち上げることを約束した。
スタートアップに投資
ベゾスはその他、スタートアップへの投資も行っている。ブルームバーグのブラッド・ストーン記者の著書によると、ベゾスはグーグルの初期の投資家の1人だった(2004年のグーグルの上場後も、ベゾスが同社株を所有しているかどうかは不明)。
その他、ピッチブック(PitchBook)によると、ベゾスの資産管理会社、ベゾス・エクスペディションズ(Bezos Expeditions)は2006年以降、スタートアップ100社以上(ツイッター、エアビーアンドビー、ウーバーなど)に投資しているという。
ベゾスがこれまでに、この資産管理会社にどれだけの金額を投入しているかは明らかになっていない。だが、投資は順調に利益をあげているのではないかと考えられる──つまり、ベゾスはフォーブスが公表している保有資産およそ2000億ドルをさらに上回る金額を、手にしている可能性もあるということだ。