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米新興ニュースメディアのバズフィード(BuzzFeed)は6月24日、SPAC(特別買収目的会社)との合併により、株式を公開することを発表した。ニューヨークを拠点とするバズフィードはさらに、レッドウッド・キャピタル・マネジメントが主導する投資家グループに転換社債を売却することで、約1億5000万ドル(約166億円)の資金を確保した。

合併先のSPAC「890フィフスアベニュー・パートナーズ」は投資家のアダム・ロススタインが設立した企業で、ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)はその社名が、マーベル映画「アベンジャーズ」に登場する架空の建物の所在地に由来すると述べている。

今回の取引でバズフィードは自社の価値を15億ドルと評価している。第4四半期中に買収が完了した後、同社の株式はティッカーシンボル「BZFD」で取引される。

バズフィードはさらに、ハースト社とベライゾン社から、ミレニアル世代やZ世代をターゲットにした若者向けエンタメネットワークのComplex Networksを3億ドルで買収すると発表した。

バズフィードは、他のオンラインパブリッシャーと同様にデジタル広告費の50%以上を占めるアルファベット、フェイスブック、アマゾンとの競争に苦戦している。さらに、パンデミックを受けて、企業は広告費用を削減している。

「バズフィードは今、次世代のメディアを担う紛れもないリーダーであり、インターネット上で最も多様性に富み、熱心で忠実な視聴者に愛されるブランドを構築している。本日の発表で、当社は進化の次のステップを踏み出す」と、バズフィードの創業者でCEOのジョナ・ペレッティペレッティは声明で述べた。

今月初めにバスフィードは、衛星写真や3Dモデルなどを駆使して中国のウイグル族の人権問題をとりあげた報道で、初のピューリッツァー賞を受賞した。

バズフィードの収益は改善傾向


同社の事業は、財務面でも改善が見られている。WSJによると、バスフィードは2020年に、賃金カットやレイオフなどにより3000万ドルのコストを削減した。同社は昨年、収入が2019年に比べて「大幅に」減少したものの、6年ぶりに収支が均衡する見込みだと述べていた。

バスフィードは昨年11月に、競合のハフポストをベライゾンから非公開の金額で買収すると発表し、今年初めにその取引を完了させていた。また、NowThis、The Dodo、Thrillist、Pop SugarのオーナーであるGroup Nine Mediaとの合併も報じられたが、交渉は決裂した模様だ。

合併の完了後に、890フィフスアベニュー会長のロススタインと、アドバイザーのGreg Colemanがバスフィードの取締役会に参加する。バスフィード創業者のペレッティと、CFOのフェリシア・デラフォーナらは既存の経営体制を維持する。

「バズフィードのようなブランドとデジタル資産、ビジネスモデルを持つ企業は他になく、当社の投資家のために意味のある成長とリターンを実現できると信じている。ジョンと彼のチームは、素晴らしいビジネスを構築した。彼らの事業は回復力があり、スマートで革新的だ」とロススタインは述べている。

編集=上田裕資

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