しかし、このニュースで一番残念なのは高額なProモデルへの1TBの採用が中止になったことではなく、多くの人に期待されたミッドレンジ端末への512GBの搭載が、見送りになったことかもしれない。
残念なニュースは他にもある。先日は、iPhone 13の全モデルにLiDARが搭載されるとのリーク情報が報じられたが、トレンドフォースによると、LiDARはProモデル限定になるという。これにより、外部のアプリ開発企業がLiDARのポテンシャルを最大限に活用するのも、まだ先のことになりそうだ。
もう一つ、興味深いのは今年の新型iPhoneの名称がiPhone 13ではなく、「12S」になるとトレンドフォースが指摘した点だ。背景には、13という数字が不吉な出来事を連想させることがあるが、12Sという名称は、今回の残念なアップグレード内容にふさわしいかもしれない。
しかし、2022年の新型モデルが13を飛び越えてiPhone 14になると同時に、非常に革新的な端末になることも期待できそうだ。
そして、今年のモデルに関しても悪いニュースばかりではない。トレンドフォースによると、2021年の端末は全モデルでノッチのサイズが縮小され、Proモデルには120HzのProMotionディスプレイが搭載される。さらに全機種で、センサーシフト方式の手ブレ補正機能(iPhone 12ではPro Max限定)を搭載するという。
ただし、今回のレポートで最も嬉しいニュースは発売日についてだろう。トレンドフォースによると、アップルは世界的なチップ不足とパンデミックの打撃を克服し、新型iPhoneを9月に発表することが可能になったという。これは、昨年の12シリーズの発売が10月下旬にずれ込んだのとは対照的だ。