問題なのは、あるユーザーに何かを伝えようとしたり、その人が興味を持つトピックにコメントしたり、会話をスタートさせたりするためのメンションではない。これらは全て正しい使い方だ。想定されているのは、ツイッター上で横行している悪質なスパムツールとしてのメンションだ。
ツイートの最後にフォロワー数の多いアカウントをメンション形式で羅列する行為は、残念ながらまん延している。有名アカウントの人気の高さとフォロワー数の多さを利用して、特定のトピックを作為的に拡散させる行為だ。
ツイッターは以前から、メンションを利用したスパム行為を含むツイートを通報する機能を提供してきたが、これによってできることは、問題のツイートを自分のタイムラインから削除することに限られていた。
新機能により、ユーザーは自分のタイムライン管理がしやすくなり、さらに自分が興味を持つ運動やトピックに対しては、第三者に「強制」されることなく自らの意志で関連付けができる。自分のアカウントの乱用を繰り返すユーザーをブロックすることもできるが、そこまではしたくないという場合も多いだろう。
他人の人気に便乗しないというのは交流サイト(SNS)の基本的なルールだが、これを無視したツイートは多く、それがバイラル化すると、メンションされた人は自分が全く興味のないツイートを一日中受け取ることになる。フォロワー数の多いユーザーの多くは、メンションの乱用は仕方がないことであり、有名税だと割り切っている。しかし一般ユーザーにとって、これは迷惑な行為だった。
ツイッターはしばらく前から新たな機能を次々に導入しており、その多くは自社やユーザーの収益性を高めたり(スーパーフォロー、チップ、ツイッター・ブルーがそうした機能に当たる)、ユーザーの管理性を高めたりするものだ。これらは全てツイッターによる積極的なアプローチを反映しており、歓迎されるべきだ。