I write about interesting Chinese companies

YU FANGPING / Barcroft Media via Getty Images

中国でトラック配車サービスを手掛けるスタートアップ企業、満幇集団(英語社名:フル・トラック・アライアンス)がニューヨーク証券取引所への上場を間近に控えている。同社のCEOは、世界のビリオネアの仲間入りを果たす見通しだ。

貴州省を拠点とする満幇(マンバン)は、提出書類によると、8250万株の米国預託株式を1株あたり17ドルから19ドルで発行し、最大15億7000万ドルの調達を目指している。同社の42歳のCEOの Zhang Huiは、同社の15%を所有しており、少なくとも17億ドルの保有資産を持つことになる。

「ウーバーのトラック版」と呼ばれる満幇は、中国の300以上の都市で貨物サービスを仲介しており、今回の調達資金をサービスやインフラの整備、技術革新に充てる予定だ。同社は、アプリを通じて荷主と近くのトラック運転手をマッチングし、仲介手数料を得ている。

目論見書によると、満幇は130万人の荷主と280万人のトラック運転手らに利用されており、昨年の売上高は3億9600万ドル(約436億円)で、純損失は2019年の2億3800万ドルから5億3200万ドルに拡大していた。同社は、テンセント、ソフトバンク、セコイア・キャピタル・チャイナなどの投資家から数十億ドルの資金を調達している。

さらに、ソフトバンクのビジョン・ファンドに属する事業体が、同社の20%強を所有していることが、目論見書に記載されている。

Zhangは、2013年に中国の断片的な物流市場に参入して以来、長い道のりを歩んできた。その当時の物流分野の価格設定は不透明で、トラック運転手は注文を受けるまで何時間も待機していた。アリババの元幹部であるZhangは、同年にトラック輸送のスタートアップ企業Yunmanmanを設立し、2017年に競合企業のHuochebangとの合併に合意した。

そして合併後のプラットフォームは満幇に名前を変え、当初はYunmanmanの支援者で滴滴出行への初期投資で知られるエンジェル投資家のWang Gangが代表を務めていた。

Zhangは、2018年末にCEOに就任し、2020年11月に会長に就任した。同社の目論見書の取締役および執行役員の欄に、Wang Gangの名前は記載されていない。

中国の物流市場でのシェア拡大を目指す満幇は、厳しい戦いを強いられる。この分野には、アリババやテンセントのような巨大企業だけでなく、Huolalaのような小規模なスタートアップ企業らがひしめいている。

「中国では、物流量が大幅に増加する中で価格競争も激化している」と、SmartkarmaのアナリストのDouglas Kimは述べている。

編集=上田裕資

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