コロナワクチンと月経 思春期前の子どもや女性への影響はある?

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妊娠に関しては?


ナックマンは他にも、ワクチンが胎盤に影響し、妊娠の可能性を下げるかどうかについて個人的に尋ねられたと述べた。

「胎盤は、ワクチンや、母親がワクチンを打った後に形成される抗体を見ることができないことを覚えておくことが非常に重要だ」と述べたナックマンは、「胎盤は母親ではなく胎児が作るものなので、言うなれば『壁』の裏にあるようなもの。妊娠の最終月までに母親が形成する免疫体には影響されない」と説明した。

フリンは、現在の報道が大部分はソーシャルメディアに基づいたもので、裏付けに乏しいことを強調した。

「若い女性の間でワクチン接種を遅らせる理由はない」とフリン。「女性の4分の1ほどは、どの月にも月経の変化を報告するものだと覚えておくこと。これには月経の遅れや月経が来ないこと、重い月経が含まれる」

つまり、月経の変化は一般の人の間で通常起きているものなのだ。

フリンは「これはワクチンとは全く関係がないこと」と述べた。

本当のリスクとは


ナックマンは子どもを持つ親が、新型コロナウイルス感染症により子どもも大人も影響を受ける、既に知られている実際の合併症のことを覚えておくことが重要だと考えている。

「現在では、異なる年齢集団の間で新型コロナウイルス感染症の後遺症についてますます懸念が高まっている」とナックマン。「ワクチン接種後は長期的な新型コロナ後遺症が確認されておらず、一部の研究者はコロナ後遺症の治療の一部としてワクチンを使い、成功を収めている」

ワクチンには効果があり、子どもも大人も同様に保護される。

「私たちは現在でも、集団免疫の獲得を目指している」とナックマン。「人口の23%を子どもが占めていることを考えると、ワクチンを接種しないことで女の子が公平な待遇を受けられないようにしてしまうリスクがある」

ナックマンは、親がこの点を含めあらゆる懸念を子どもの一次医療提供者と継続的に相談することを奨励している。

「ソーシャルメディアでのうわさではなく、入手できる最良のデータを通して質問に答えれるのは、こうしたつながりのみだ」

翻訳・編集=出田静

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