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このうち大きな指標となるのは、接種率70%での全規制の撤廃だ。ハワイ住民の7割がワクチン接種を完了した段階で、すべてのビジネスの規制が無くなり、ワクチン接種の有無を問わず、誰もがマスクの着用が不要となる。さらに、州外やアメリカ国外からハワイを訪れる人に現在求められている事前検査や隔離も不要となり、コロナ前と同じように誰もが自由にハワイを行き来できるようになるということだ。観光業が基幹産業であるハワイにとって、旅行者の自由な往来こそ、本当の復活に繋がるだろう。

ラスベガス旅行などが当たる、接種促進キャンペーン開始


コロナ前の生活に戻るまでの明るい道筋が示されたが、到達は簡単ではないかもしれない。現在、2回ともワクチン接種を終えた人の割合は55%、1回目を終えた人は61%(6月14日時点)だが、ここ1カ月ほどで、接種率の伸びが鈍化している。接種希望者が最大となった4月のピーク時には、1日3万2000人が接種を受けたが、現在は3100人程度まで減少しているという。

そこで、知事から今後の指標について発表があった同日、ハワイ州では接種を呼びかけるキャンペーンを開始した。応募資格は、6月末までに1回目のワクチン接種を行うことだ。景品には、ラスベガス旅行券(航空券、食事付き)、ハワイアン航空10万マイル(3000ドル相当)、地元住民に人気のファミリーレストラン「ジッピーズ」の食事券1年分(6000ドル分)など、かなり豪華な景品が用意されている。

現地在住の筆者は先日2回目の接種を終えたところで、5月に行った1回目に比べて、ワクチンを受けに接種会場を訪れていた人の数が明らかに多く感じ、キャンペーン効果で接種希望者が増えているのかもしれない。

現地メディアの報道によると、専門家は接種率70%に到達するのは、今夏の終わり頃と予想している。だが、もし接種のペースが上がらなかった場合は、10月頃までずれ込む可能性もあるそうだ。

ニューヨーク州では先日、ハワイと同様に、ワクチン接種率70%で各種規制を撤廃すると発表した。だが、ニューヨーク州では少なくとも1回のワクチンを接種した人の数を基準とするが、ハワイでは2回とも接種を完了した人の数を基準としている。ハワイは大小の島から構成される地域のため、新型コロナの感染は抑制しやすいという反面、旅行者によって一度持ち込まれると感染が一気に拡大するリスクがある。そのため、より厳しい基準を設定していることが考えられる。

仮にワクチン接種が予想通りに進まなかったとしても、遅くとも秋頃から年末までには、従来の生活に戻るのではないだろうか。そして、日本を含め海外からの旅行も自由にできるようになると予測される。

ちなみに先日、2021年12月12日に予定されている「ホノルルマラソン」の事前登録が始まった。日本でもホノルルマラソンやハワイでの年越し旅行などができる日を、心待ちにしている人も多くいるだろう。2020年大会は中止となったが、2021年では例年のようにスタート時には華々しく花火が打ち上げられ、多くの海外ランナーがハワイの街をかけ抜けることを期待したい。

文=佐藤まきこ

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