次に出ていただく方を探しているなかで、“本当におしゃれな人はどんな時計をしてるんだろう?”という話になり、真っ先に頭に浮かんだのが、本誌で「紳士淑女の嗜み」という連載を担当しているファッションディレクターの森岡弘さんだった。広告、雑誌などのメディアからタレント、実業家まで、幅広くスタイリングやディレクション、プロデュースを行っている、業界トップランナーのひとりである。
そういう人はシンプルな定番モデルをしている、と勝手に思い込んでいたのだが、果たして森岡さんはロレックスの「デイトジャスト」を着用して現れた。まさに王道と言われる3針モデルである。
「この時計は就職して3年目くらいに購入しました。当時、僕は婦人画報社(現ハースト婦人画報社)という出版社で営業をしていまして、そのときに購入しました。最初の配属が販売部で、その後広告に移り、編集に携わったのはその後です。初めから編集志望ではなかったんです」
森岡さんは、六大学野球で投手をしていたバリバリの体育会系。残念ながら大学2年生で肩を壊して野球生命を絶たれてしまったが。現在の仕事からは想像がつきにくいのだが、大学生まではファッションとは無縁の生活を送っていたようだ。
「先ほども話しましたが、就職して3年くらいは営業だったので、それほどファッションという感じでもなく、深くかかわったのは『MEN’S CLUB』編集部に配属されてからですね。この編集部は編集作業だけでなく、スタイリングも含め、すべてやらされるんですよ。だからドレスコードもTPOも編集部時代に覚えました」
雑誌の編集部を辞めてフリーになると大抵の人はライター業のほうへ行くことが多い。森岡さんはレアケースであり、編集的視点をもった貴重な存在でもある。だからこそ幅広い仕事ができるのである。
そんな森岡さんに時計選びのポイントを聞いてみた。
「この『デイトジャスト』は、まず使いやすいんです。それに服装やTPOを選ばないのもいいですし、壊れないのも気に入ってます。使い勝手の良さということですね」
スーツからカジュアルまで、さまざまなコーディネイトに対応できるのは、やはり普遍のデザインをもつ腕時計だから、である。そして、気になるので他にどんなモデルをもっているのかも聞いてみた。
「ほかにもってるのは『コスモグラフ デイトナ』です。それから失くしちゃったんですが『サブマリーナー』ももってました。なぜかタフで使い勝手の良いロレックスばっかりですね(笑)」
1945年に、このデイトジャスト用にデザインされたジュビリーブレスレット。5列リンクで、一つひとつのコマが細かく快適なフィット感が得られる。
等間隔でカッティングされたギザギザの刻みが特徴のベゼルデザインは、ロレックス特有のもの。デイトジャストの象徴ともいえる。
ROLEX Oyster Perpetual Datejust 36
オイスタースチールのケースに18Kホワイトゴールドのベゼルを組み合わせたホワイトロレゾールモデル。ブレスレットはジュビリーブレスレットで、細かな刻み模様をもつフルーテッドベゼルと絶妙に調和している。搭載ムーブメントは自社開発・製造のCal.3235。クロナジーエスケープメントを採用し、COSC+ロレックス高精度クロノメーター認定。パワーリザーブは約70時間。
ムーブメント:自動巻き Cal.3235
ケース素材:オイスタースチール+18Kホワイトゴールド(ベゼル)
ケース径:36mm
価 格:898700円
問い合わせ:日本ロレックス 03-3216-5671
森岡弘◎『メンズクラブ』にてファッションエディターの修業を積んだ後、1996年に独立。株式会社グローブを設立し、広告、雑誌、タレント、文化人、政治家、実業家などのスタイリングを行う。ファッションを中心に活躍の場を広げ、現在に至る。