この資金は、スペースXのファルコン9ロケットよりも大型のペイロードを打ち上げ可能な「Terran Rロケット」の開発を加速するために用いられる。
Relativityの共同創業者でCEOのティム・エリスは、Terran Rのプロジェクトについて、「いろいろな意味で、壮大な計画だと思っている。このロケットは従来よりもずっと大型のペイロードを打ち上げるための、完全再使用型のロケットだ」と述べた。
Relativityは、ブルーオリジンとスペースXに勤務歴を持つエリスと、航空エンジニアのジョーダン・ヌーンによって2015年に設立された。3Dプリンターでロケットを作るという共通のビジョンを持つ2人は、フォーブスの2019年の30アンダー30に選ばれていた。
彼らはマーク・キューバンにメールを送り、自分たちのビジョンを説明することで、最初のシード資金を調達した。キューバンはそれ以来、Relativityのすべてのラウンドに投資している。
Relativityの累計調達額は約13億ドルに達しており、今回のラウンドでの評価額は42億ドルと推定されている。今回のシリーズEは、フィデリティ・マネジメントの主導によるもので、ブラックロックやタイガー・グローバル、トライブ・キャピタル、俳優のジャレッド・レトらも参加した。
同社が開発した最初のロケットの「Terran 1」は、小型のペイロードを対象としており、Rocket Lab社のElectronのような小型ロケットを競合に見据えている。Terran 1の最初の試験飛行は今年末に予定されており、その後すぐに商業打ち上げが行われる予定だ。
エリスによると、Terran 1はすでに複数の顧客を獲得しており、スケジュールは数年先まで埋まっているという。