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2021.06.13 12:30

コロナがきっかけで走り始めたランナー。走る面白さは「自分越え」にあり


ランニングは対・自分のスポーツ


一柳さん曰く、ランニングの面白さは「自分越え」にあるのだという。

「コロナの影響で呑み歩きが難しくなっただけでなく、今まで打ち込んでいたバンド活動など、皆で集まって何かをしにくくなってしまいました。

だからこそ『今までやってなかったことをやろう!』というマインドになれたのかもしれません。集団でなくひとりでもできるという点が、ほかのスポーツとランニングとの大きな違いですよね」

学生の頃にやっていたラグビーでは、チームの皆で力を合わせて、同じ目標を目指していく。激しくぶつかって、試合が終わればノーサイド。頭も体もフル動員する紳士のスポーツである。

かたやランニングは対・自分のスポーツだ。

「その点はスケートボードにも通ずるものがあるかもしれません。自分越えができるかどうかの指標は月間の走行距離に置いています。

最初は月間100kmでいっぱいいっぱいになっていましたが、今は最低でも月間100kmで、200kmに到達することもあります。

こうして成長を感じられるのが楽しいですよね。走り始めたことをきっかけに外食もしなくなりましたから、よりいっそう体が劇的に変化していて、それも醍醐味かな」



「それと、ランニングって身近で敷居が低いじゃないですか。もちろん競技となれば話は別ですが、小さい頃から慣れ親しんできた動作なので、走ることは誰でも簡単にできる。

これがラグビーとなると、経験者じゃないとプレーは難しい。

走るのはシンプルで、そこがまた面白い。今では朝起きると、走りたいってウズウズするんですよ。走らないほうが調子悪いくらいです」

平日は特に何もなければ毎日必ず、朝の出勤前に走っている。

「大体1時間くらい、駒沢公園か林試の森公園へ足を伸ばすことが多いですね。駒沢公園は2kmの周回コースが設けられていて走りやすく、ランナーのメッカになっています。

林試の森はかつて林業試験場として使われていた時代からの巨木が残されていて、緑に囲まれた中を走るトレイルラン気分を味わえます」



フィジカルの変化だけなく、メンタル面でも充実を感じている。

「走ることによって、仕事モードへの切り替えが圧倒的に上手になりました。なんせ毎日、毎朝リフレッシュできていて、ストレスを感じることがほとんどなくなりましたからね」
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取材・文=礒村真介(100miler) 写真=小澤達也

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