Nubankは今年1月に4億ドルのシリーズG資金調達を実施しており、バークシャー・ハサウェイからの出資はそのエクステンション(拡張調達)とされている。バフェットの投資会社は、ブラジルのデジタル決済企業StoneCoにも出資を行っている。
Nubankは8日、これとは別に2億5000万ドルのエクステンションを発表したが、これはSands Capitalの主導によるもので、中国のテンセントやブラジル企業のAbsoluto Partners、Verde Asset Managementなどが参加した。また、InvestやSunley House Capital、CPP Investments、MSA Capital、Tarsadia Capitalなどのファンドも参加した。
これらの2つのエクステンションを含めると、NubankのシリーズGの調達額は11億5000万ドルに達し、ラテンアメリカのテック企業としては、過去最大の調達ラウンドとなった。同社は創業以来、累計20億ドルを調達している。
2013年にコロンビア人のデヴィット・ヴェレスらが共同創業したサンパウロ本拠のNubankは、2018年にテンセントから1億8000万ドルを調達した、世界最大のチャレンジャーバンクの一つであり、ブラジルやメキシコ、コロンビアで4000万人の顧客を獲得している。
新たな調達資金は、手数料無料のクレジットカードや、Nubankが2020年に買収したフィンテック企業Easynvestを通じた投資商品など、同社の商品ポートフォリオの拡充に用いられる。
Nubankはさらに、海外進出を加速させグローバルな人材獲得戦略を強化しようとしている。同社はここ最近、アマゾンやBooking.comで技術担当役員を務めたマット・スワンをCTOとして採用し、アップルやナイキで活躍したアルトゥーロ・ニュニアスを最高マーケティング責任者に任命していた。