ライフスタイル

2021.06.11 08:00

スタバから学ぶ、新しい時代のラグジュアリー


──水口社長にとってのラグジュアリーとは?

水口:私にとっての究極のラグジュアリーは、土曜日の朝、開店と同時にこのお店(スターバックス リザーブ(R)ロースタリー トウキョウ東京)に来て、ヘーゼルナッツチョコレートクリームの入ったコルネッティコロネとラテを頼み、1番奥の席でひとりゆっくりと過ごすことですね。贅沢な時間だと思います。


スターバックスリザーブ(R)ロースタリー東京

──自分にとってのラグジュアリーを見つけるには?

水口:これまでは、ラグジュアリーだと与えられたものをある種の思い込みでラグジュアリーと受け取っていた側面があるかもしれませんが、ラグジュアリーの定義が多様化した今、改めて自分にとっての「マイラグジュアリー」を見つける段階にきていると思います。そのためには、自分を見つめ直すこと。ありたい理想の自分というよりは、ありのままの自分を肯定して見ていただきたいです。自分が大切にしてきたものが皆さんの中に必ずあると思います。そこに向き合ってみると、こういうときに心地いいんだなとか、こういうときに人の温かさを感じるなというのが分かります。それがその人にとってのラグジュアリーなのではないでしょうか。私にとっては、それがパンとコーヒーです。現代では、選択肢が多いからこそ「あなたはどうなの?」と問いかけられているような気がします。自分を認め、違いを認めると、自分の中のダイヤモンドが見つかる。それが、自分にとってのラグジュアリーだと思います。


水口貴文◎54歳。1967年1月生まれ。2001年、LVJグループ ルイ・ヴィトン ジャパンカンパニー入社。2010年、同社ロエベ ジャパン カンパニー プレジデント&CEO。2014年9月、スターバックス コーヒー ジャパン入社、最高執行責任者(COO)。2016年6月、同社CEO(代表取締役最高経営責任者)就任。

文=伊藤みさき 取材=谷本有香 写真=小田駿一

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