セーシェルを拠点とするBitMexは4日、公式ブログで「ドージに対する恨みは無いが、ドージよりも先に、ビットコインを月に届けることにした」と宣言した。同社は、惑星探索用ロボットを開発するAstrobotic Technologyが今年第4四半期に実施する同社初の月着陸ミッションに向けて、「世界に1つだけの物理的なビットコインを鋳造し、月に届ける」という計画を発表した。
Astrobotic社は、NASAから月輸送の契約実施事業社に選定されており、月面着陸船「ペレグリン」で月面に物資を運ぼうとしている。
BitMexのアレックス・ヘプトナーCEOは声明で、アポロ11号のニール・アームストロング船長の名言を引き合いに出して、「これは人間にとっては小さな一歩だが、ビットコインにとっては偉大なる飛躍だ」と述べた。
マスクはBitMexのプロジェクトに関するニュース記事に反応し、「新しい宇宙開発競争が始まった」と投稿した。彼は来年初めのスペースXの「DOGE-1ミッション」で、ドージコインを月に向けて打ち上げる計画だ。
今回の「宇宙開発競争」は、ビットコインや暗号資産が迎えた激動の時代を象徴する出来事と言えそうだ。
マスクは今年、テスラのバランスシートに15億ドル相当のビットコインを追加し、テスラの顧客に暗号通貨での支払いを許可したことで、ビットコインの価格を史上最高値に押し上げた。
しかし、マスクは現在、ビットコインを見捨てて、時価総額で第2位の暗号通貨であるイーサリアムや、ドージコインを支持している。
マスクは先日、イーサリアムの事実上のリーダーであるヴィタリック・ブテリンが示唆した、ドージコインとイーサリアムを「ブリッジング」し、取引スピードを向上させ、手数料を削減するアイデアを「支持する」と表明していた。