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新型コロナウイルス感染症にかかった人は、再び感染するリスクが少なくとも10カ月間は大幅に減ることが、英国の高齢者介護施設の職員や入居者を対象とした調査研究で明らかになった。

自然感染後には、完全ではないにせよ長期にわたって再感染が予防されるとした先行研究を支持する結果で、今回は高齢者でもこうした予防効果があることが確認された。

『ランセット・ヘルシーロンジェビティー』誌に掲載された査読付き論文によると、研究チームは昨年10月から今年2月まで、イングランドにある複数の高齢者施設の職員や入居者計およそ2000人を調査。新型コロナウイルスの感染歴がある人とない人の感染状況を比較した。

その結果、過去の感染によって、再感染のリスクが入居者では約85%、職員では約60%低下していることがわかった。研究チームは、最初の感染から少なくとも10カ月間は、再感染リスクは1%未満にとどまると評価している。

論文の筆頭著者であるユニバーシティー・カレッジ・ロンドン(UCL)のマリア・クルティコフ博士は、高齢者は免疫反応が比較的弱くなると懸念されていただけに、これほどの期間「自然感染によって再感染が防がれるというのは、じつに良いニュースだ」と述べている。

研究で対象とされた期間には、英国で確認された変異株「アルファ」(B.1.1.7)が急速に広まっていたことから、以前の感染はこの変異株に対して十分な予防効果をもたらしている可能性があると研究チームはみている。アルファ株は現在は世界中に広まっている。

レディング大学のイアン・ジョーンズ教授(ウイルス学)は今回の研究成果について、65歳以上の人でも免疫が持続されうることが示された点は「とくに期待がもてる」とコメントした。

論文の著者の一人であるUCLのローラ・シャルクロス博士によると、自然感染やワクチン接種後に免疫がどのくらい続くかを調べることと、こうした予防効果が変異株に対してもあるかどうかを評価することが次の重要なステップになる。同じチームでこれらの問いについても追究している。

編集=江戸伸禎

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