ビジネス

2021.06.08

貸付投資のFunds、目指すは国民的資産運用サービス

写真左から立岡恵介、藤田雄一郎、柴田 陽


立岡:つぎは絶対にリード投資家にと決めてました(笑)。起業家として2人が優れている点は、「誠実」であること。顧客である企業、個人投資家、そして従業員、我々のような投資家に対して、丁寧に誠実に接している。

僕はこの誠実かどうかをとても大事にしている。そのうえで、経験値やスキルセットがあるから、すごい力になる。

藤田:今後については、国民的な資産運用サービスを目指したい。これからの日本の人口動態などを考えたら、若いときから資産運用をしていかなければいけない時代になっていると思う。そのなかで、みんなが第一想起する、当たり前に利用する資産運用サービスになりたい。国民服となったユニクロと同じようなことを資産運用の世界でやりたい。

僕らは「未来の不安に、まだない答えを」というミッションを掲げている。「まだない答えを」にこだわりをもち、スタートアップらしく、新しいテクノロジーや新しい法的スキームなど「そんな発想あったんだ」と金融業界が驚くような方法でお金の課題を解決していきたい。

立岡:ファンズが切り開いているローリスク・ローリターンからミドルリスク・ミドルリターンの資産運用サービスに接してこなかった日本人は数多くいる。「預貯金ありきで資産を守る」から「投資して資産を増やす」という意識改革をしていく必要がある。その思いから、フィンテック系スタートアップには数多く投資をしているが、その代表格になるのがファンズ。

藤田さんが言うように、国民的資産運用プラットフォームになり、いまの世界観をがらりと変えてほしいですね。


たつおか・けいすけ◎グローバル・ブレイン・ゼネラルパートナー。ボストン・コンサルティング・グループ、リクルート(出向)を経て、グローバル・ブレインに参画。主な投資先は、メルカリ、ラクスル、ポート、メドレー、クリーマ、ウェルスナビなど。

ふじた・ゆういちろう◎ファンズ代表取締役。融資型クラウドファンディングサービスの立ち上げなどを経て、16年11月ファンズ創業。

しばた・よう◎ファンズ共同創業者/取締役。3つの会社の創業・売却経験をもつ連続起業家。

文=山本智之 写真=平岩 享

この記事は 「Forbes JAPAN No.080 2021年4月号(2021/2/25発売)」に掲載されています。 定期購読はこちら >>

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