売上倍増に本気出したツイッター、「サブスク」を収益の柱に

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ツイッターは6月3日、「Twitter Blue」と呼ばれる新たな機能を追加した。これは、同社がサブスクリプションサービスの導入を積極的に推進していく上での第一弾となるものだ。

Twitter Blueの最大の利点は、ツイートの投稿から30秒以内であれば、その内容の修正が可能になるUndo Tweetと呼ばれる機能で、これは多くのユーザーが長年求めてきた編集機能に一歩近づいたものと言える。その他の機能としては、アプリ上のブックマークを整理するブックマークフォルダや、長文のスレッドを読みやすい形に変換するリーダーモードなども用意されている。

Twitter Blueは今のところ、オーストラリアとカナダ限定で提供されており、料金は月額約2.99ドルだ。

表面上は、Twitter Blueはまだ2つの市場でしか利用できない、細々した機能を盛り込んだだけのツールにも思える。しかし、これはツイッターがこれから始めようとしている壮大なプランの初期の取り組みだ。

現時点でツイッターの年間売上37億ドルの大半を、ディスプレイ広告が占めている。しかし、同社は気まぐれな広告ビジネスへの依存から脱却し、収益を多様化したいと考えており、新たなプロダクトの開発を加速している。

ツイッターは今後も新たなサービスを投入していく予定で、その一つは、フォロワー数が多いユーザーに、有料のボイスチャットルームを開設させるもので、同社は売上の一部を自社の取り分とすることが想定できる。

さらに、ツイッターは2月25日の年次ミーティングで、「スーパーフォローズ(super follows)」と呼ばれる月額サービスを発表していた。これは、ユーザーが月額料金を支払って特定のアカウントをフォローすると、限定コンテンツを閲覧できる機能だ。

さらに、5月には投げ銭機能の「Tip Jar」を発表していた。これは、クリエーターやジャーナリスト、専門家、非営利団体などのアカウントに、チップを送れる機能だ。

ツイッターは2月の年次ミーティングに先立ち、今後の4年間で年間の総売上とデイリーユーザー数を、少なくとも2倍にすると述べていた。当局への提出書類によると、同社は2020年に37億ドルだった年間総売上を、2023年には75億ドル(約7970億円)以上に伸ばし、DAUを3億1500万人以上に増加させようとしている。

そのような野心的目標を達成するために、新たなサブスクリプション機能の追加は必須のこととなる。

編集=上田裕資

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