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Box共同創業者兼CEOのアーロン・レヴィ

コロナ禍により「リモートワーク(在宅勤務)」が加速したことで、仕事効率化サービスへの関心も高まってきた。その一つ、コンテンツマネジメント企業「Box(ボックス)」は、ビジネスファイルの共有を効率化する製品やサービスを開発。早くから、その潮流の先陣を切ってきた。

時代の先を読んできた同社の共同創業者兼CEOアーロン・レヴィ(35)はその秘訣について2015年夏、Forbes JAPANの取材に対し、「グーグルなどの大手IT企業はいろいろな事業に手を広げすぎているため、僕らみたいにすばやく動けない。 その点、僕らは一つのことにフォーカスしているから、即決できるし、早くゴールにたどりつける」と語っている。

それから6年。世界中が「働き方改革」を余儀なくされた今、レヴィはリモートワーク、そして現在のスタートアップについてどう考えているのだろうか。本誌への独占寄稿をここにお届けしたい。

シリコンバレーの動向について


今のシリコンバレーは、スタートアップが新しいビジネスを始めるにはとてもいい状態だ。特に、既存の会社が解決できない課題を先回りして見つけようとする起業家には打ってつけだろう。

スタートアップは既存企業に追いつき、顧客により良いサービスを提供しようとする力を秘めている。こうした努力により、より多くのイノベーションが生まれ、長期的により高い顧客価値がもたらされる。コロナ禍もあって、昨年の上半期は安定したリモートワーク環境をめぐって多くの議論があった。下半期になると、その内容は単に環境にとどまらず、長期的な視点に立ったデジタル・トランスフォーメーション(DX)や、働き方改革へと移っていった。

例えば生命科学の分野では、医薬品の臨床試験にかかわるすべての業務を刷新し、FDA(米国食品医薬品局)と連携したり、医薬品開発業務受託機関のパートナーと提携したりする動きが始まった。製造企業や消費財大手は、世界中のパートナーと安全に協働する必要がある。いずれの場合も、高度なデータ保護が求められている。

今の起業家は、世界をどう捉えるといいのか?


会社を立ち上げるにあたって、何にも増して大事なのが創業時のチームメンバーだ。信頼できるチームで始めること。なにせ創業期は、たくさんの、それも本当にたくさんの眠れない夜を過ごすことになるから。それこそ、何週間も、何カ月も、何四半期も、何年もうまくいかず、「ピボット(業態転換)すべきか?」と、葛藤する日々を送ることになる。

次に、自分が携わっているものが長期的なトレンドと結びついており、“追い風”も吹いていること。我々がボックスを創業したとき、大きなマクロ的な“追い風”が吹いていた。モビリティ、クラウド、より高速なブラウザ、そして、より安価なストレージとコンピューティングの4つだ。このうち1つでも欠けていたら、今日のボックスはなかったかもしれない。

文=アーロン・レヴィ 写真=ボックス提供 編集=フォーブス ジャパン編集部

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