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Got my mind on your money.

Ariel Skelley/Getty Images

米国で新型コロナウイルスの流行が猛威を振るっていた今年1月、ケイト・ガレスピー(27)は、シニアプロダクションプランナーとしてアパレル大手カルバン・クラインに入社した。その後数カ月は、上司や同僚とオンライン会議でやりとりをする日々が継続。同僚たちと初めて直接対面できる日を心待ちにするようになった。

「おかしなことだけど、(実際の対面が)どうなるのかわからない。互いをハグするのか、握手を交わすのか。あの人たちが私よりも背が高いか低いかも知らない。とても変な感じがする」

調査会社アナリティクスIQが米国の200万人を対象に実施した調査では、昨年転職した人は28%に上った。ガレスピーのように、コロナ禍の中で転職した人々は、職場に慣れる上で、これまでにはなかったような問題に直面し、未知の領域に足を踏み入れている。

ガレスピーの場合、新しい環境になじむために重要だったのは、頻繁なコミュニケーションだ。「それが、学びを得るための唯一の方法。皆が隔離されている状況では不安に襲われる」

バージニア大学ダーデン経営大学院のトニ・アービング教授も、この気持ちをよく理解している。昨年6月に現在の職に就いた際、リモートでのオリエンテーションや最初の数週間は「少し混乱し、いらだちを感じた」という。

会議に向かう際に同僚と自然と話したり、コーヒーを一緒に飲んだりする機会がないと、リモートで新しい仕事を始めた人は社交面で不利益をこうむるとアービングは指摘する。リモートでは、同僚の電子カレンダーに予定を入れるなどという正式な形で人とつながる必要があった。当初は抵抗を感じたものの、これがむしろ、より意味のある関係構築につながることもあった。

「これにより、新たな親近感が生まれた」とアービングは言う。「人々はTシャツやパーカを着ていて、飼い猫の姿まで見える。ズームの画面越しに、これまでは見えなかった私生活を見せ合うようになった」

カリフォルニア大学バークレー校ハース・スクール・オブ・ビジネスのジェニファー・チャトマン教授は、オフィス勤務が再開した時、リモートで転職した人は同僚と対面で関係をつくる努力が必要だと語る。

「できるだけ早く、できるだけ多くの同僚に自己紹介して、相手のことを詳しく知ること。その人の身長やランチの好みなど、今は相手のことを何も知らない」

編集=遠藤宗生

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