その結果、株式市場は活気づき、韓国総合株価指数(KOSPI)は11カ月前との比較で47%上昇した。上位50人の富豪の総資産は40%以上増加し、1560億ドルとなった。
今年は46人のビリオネア(資産10億ドル以上の人物)がランクインしているが、そのうち1人を除く45人が資産を増やしている。最も大きな増加率を記録したのは昨年、ニューヨーク市場に上場したEコマース大手「クーパン(Coupang)」創業者のボム・キムで、彼の資産は前年の約6倍の64億ドル(約7000億円)に達している。
韓国版アマゾンと呼ばれるクーパンは、アジア企業のニューヨーク市場でのIPOとしては、2014年のアリババ以降で最大規模となり、46億ドルを調達していた。
今年のランキングでは、トップの交代が起きた。昨年10月、サムスンの2代目会長として長年1位だった李健熙(イ・クンヒ)が78歳で亡くなり、その資産は相続人に分配された。
その結果、今年の首位はバイオ医薬品大手「セルトリオン・ヘルスケア」共同創業者で資産125億ドルのソ・ジョンジン(63歳)が獲得した。彼はフォーブスの韓国の富豪ランキングにおいて、2005年以来で初めて首位に立つ叩き上げの富豪だ。
2位には、サムスンの2代目会長の李の一人息子で、亡き父の遺産の一部を相続した李在鎔(52歳)が入った。彼の保有資産は124億ドルとされている。また、彼の母親のHong Ra-heeも亡き夫の財産を相続した結果、資産71億ドルで6位にランクインしている。さらに、李健熙の娘のLee Boo-jinとLee Seo-hyunも相続の結果、それぞれ9位と11位に入っている。
3位にはゲーム会社ネクソン創業者で資産109億ドルのキム・ジュンジュが入った。
今年のランキングには、昨年から資産を2倍以上に増やした富豪が6人存在し、そこには、インターネット大手カカオ会長のキム・ボムス(4位、資産105億ドル)や、オンラインゲーム会社スマイルゲート創業者のクォン・ヒョクビン(5位、資産95億ドル)などが含まれている。