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ケース素材などにeスティールを使用する「ルミノール マリーナ eスティール™」。グラデーションダイヤルも特徴で、バリエーションはブループロフォンド、グリジオロッチャ、ヴェルデスメラルドの3種。ダイヤルと同系色のテキスタイルストラップもリサイクル素材を使用。各¥1,056,000(10月発売予定)

“海の時計”として生まれたパネライは、海洋保護活動の一環としてリサイクル素材を使用する時計づくりを始めた。これは大きな一歩である。


高級時計ブランドの多くは、ノブレス・オブリージュの精神が行き届いており、環境保護活動にも積極的にかかわっている。

イタリア海軍特殊潜水部隊のミッションウォッチをつくっていた「パネライ」は、そのルーツである海と、その環境保全のためにEcologico(エコロジコ)プロジェクトをスタートさせた。リサイクル素材から生まれたステンレススティールを「eスティール」と命名し、これを高級時計のケースとして使用するというユニークな試みだ。


リュウズプロテクターにも、さりげなくeSteelの文字が。

「そもそもパネライは、パイオニア精神にあふれたブランドです。優れた潜水性能や海中でも明るく光る夜光塗料、ボリューム感のあるケースといった斬新なスタイルをつくり上げてきただけでなく、近年はBMG-TECH(バルク金属ガラス)という特殊素材を採用するなど、常にチャレンジする精神とDNAをもっているのです」とパネライのCEOジャンマルク・ポントルエは語る。

幼少期からマリンスポーツに親しみ、現在はパネライが所有するクラシックヨットのアイリーン号で地中海でのクルーズを楽しむ彼は、パネライと海とのかかわりをさらに深化させるべきだと考える。


Jean-Marc Pontroué パネライCEO

「eスティールは、従来の時計ケースに使用されてきたステンレススティールと物理的構造や耐食性に変わりはありません。では目的は何か? 我々が大切にしているのは、新しいエコシステムを構築することです。このプロジェクトはパネライだけのものではなく、オ-プンソースとして技術やプロセスを幅広く開示しています。というのも、時計に使用する材料の量は極めて少ない。ですからパネライだけではなく、ほかの時計ブランドでも使えるようにする。そうすることで、時計業界におけるリサイクルの考え方が、大きく変化してくれることを目指しています」


1936年に製造され、パネライが修復し所有するクラシックヨット「アイリーン号」。伝統を尊び、海を愛するパネライの象徴だ。


プラスティック汚染など、海の環境は急速に悪化している。

text and edit by Tetsuo Shinoda

パネライ

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