メモリアルデーの4連休であるこの週末、米国の映画の興行成績で1位に立った「クワイエット・プレイス 破られた沈黙」は約5700万ドル(約62.4億円)の興行収入を記録し、金曜から日曜までの3日間でも推定4740万ドルを記録した。
この数値は、パンデミック後の米国内の興行収入としては最高額であり、当初予定していた2020年3月のデビューに向けた予測とほぼ一致している。
2位はディズニーの実写版映画「クルエラ」で、推定2650万ドルの興行収入を記録したが、この作品は劇場だけでなく、ストリーミングのDisney+で30ドルの追加料金を支払えば視聴可能になっている。
Box Office Mojoのデータによると、この週末以前にパンデミック期間中に最も高い興行収入を記録したのは、3月31日公開の「ゴジラ VS コング」(3160万ドル)と4月23日公開の「モータルコンバット」(2330万ドル)だった。
Box Office Mojoによると、米国の映画館の2020年の総興行収入は21億ドルで、2019年の113億ドルと比較して81.4%の落ち込みだった。さらに、2020年に公開された映画1本あたりの興収の平均は460万ドルで、2019年の1240万ドルから激減していた。
2021年に入ってからの映画一本あたりの興収の平均は360万ドルで、総興行収入は6億3600万ドルとなっている。
米国の映画ファンの70%が映画館に戻ることに抵抗がないという調査結果が報じられた一方で、他の世論調査では、多くの人がまだ映画館に戻ることを躊躇していることが示された。5月13日から15日にかけて行われたモーニング・コンサル社の世論調査によると、ワクチンを接種した米国人は屋内でマスクを着用する必要はないというガイダンスが発表された後、ワクチンを接種した回答者のうち、今すぐ映画館に行ってもよいと答えた人の割合は38%にとどまっていた。
今年の夏は、「イン・ザ・ハイツ」(6月11日公開)や「ワイルド・スピード/ジェットブレイク」(6月25日公開)、「ブラック・ウィドウ」(7月9日公開)、「スペース・プレイヤーズ」(7月16日公開)、「スーサイド・スクワッド」(8月6日公開)、マーベルの「シャン・チー/テン・リングスの伝説」など、興行収入を大きく伸ばす可能性のある新作映画が数多く公開される。