「ハイブリッド勤務は定着する」と言えるこれだけの理由

Getty Images


第三に、自社の企業文化は、実際にはどのくらい良いものだろうか? リーダーシップIQの調査報告「Employee Engagement Is Higher For Low Performers In 42% of Companies(従業員のやる気とパフォーマンスが噛み合わない企業は42%)」では、ハイパフォーマーにとって悪影響になりうる企業文化が存在することが明らかになっている。

「正直者が馬鹿を見る」という企業文化がある会社について、想像してみてほしい。ハイパフォーマーが自発的に協力すればするほど、無駄な会議に出席させられることになる。要求に応じれば応じるほど、たくさんの仕事がデスクに投げ込まれる。

もし、あなたの会社のハイパフォーマーが同じように感じているとしたら、無理やりオフィスに出勤させることは、彼らのモチベーションを維持する良い方法だろうか? もっと良いアプローチは、彼らの生活、仕事、モチベーションに最も適した勤務形態を本人に尋ねてみることだ。その場合、管理職や人事担当者の努力がもう少し必要になるが、ほとんどの企業においてハイパフォーマーは、その努力に見合う以上の価値を持っている。

さらに、リーダーシップIQの最新調査「Virtual Training Is Here To Stay(バーチャルトレーニングは定着する)」では、現時点では、屋内でリアルに対面して行われるトレーニングに抵抗を感じない人は34%しかいないことが明らかになった(つまり、対面式よりはバーチャルのトレーニングの方が好まれるということだ)。

これは、多くの従業員がいまだに、新型コロナウイルスに対して強い不安を抱えていることを示している。時間が経てば不安は解消されるかもしれないが、それがいつになるかは予測できない。それまでの間、安全性に不安感が残るオフィスで、人々は本当に生産性を高めることができるだろうか?

一般的な声明や、明確な予測を求める心情は理解できるが、現実には、組織や従業員とは複雑な存在だ。今回のパンデミックにより、多くの企業がその複雑さを認識せざるを得なくなっている。そしてハイブリッド勤務とは、多くの人にとって、より楽しくキャリアを築ける可能性を秘めたひとつの解決策なのだ。

翻訳=高橋朋子/ガリレオ

タグ:

ForbesBrandVoice

人気記事