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「あるヘッドコーチから聞いた話ですが、35km以降が勝負になるフルマラソンで、体力が温存できているとわかると非常に安心できるようです。速度を上げられるという余裕があるので、メンタル的に後半に勝負しやすいんですね。ですので、我々は、後半までどうやってエナジーをセービングできるかもシューズ作りのポイントとしています。今回、サラ・ホール選手が後半で伸びたことを確認すると、僕たちのやりたいことが1つ出来たなと感じました。ロンドンは非常に寒く、多くの選手が低調な記録となっていました。その中での自己ベストだったので」(竹村氏)

今回の札幌マラソンフェスティバルでは、ハーフマラソン部門でヒラリー・キプコエチ選手が男子1位、カタリナ・シュタインラックが女子4位、そして、10kmの部門では早稲田大学の辻文哉、伊藤大志が1,2位となり、公式レースでも結果が出つつある。

早稲田大学のランナーたち

各大学でも同シューズが導入され始め、安定感が評価されているという。

「これも選手の声をヒントにしているのですが、厚いタイプのソールは足が地面から遠くなります。グラグラと不安定になることもあるので、そこをしっかり張り出した形状にすることで安定感を出しています。この辺りを評価いただいていると感じています」(竹村氏)



そもそも、ストライド型、ピッチ型はどう見分けるのか。メタスピードシリーズのサイトでは、これらを診断する仕組みも開発。レースペースと、それよりも30秒/km程度遅いペースの計2回を走り、ランニングアプリやスマートウォッチなどで計測。そこから平均のピッチ数/分を算出する。その数値を入力するだけで走法が提示されるのだ。仕組みになっている。自分に最適化されたシューズを知ることができるのだ。

選手を想い、選手に寄り添って作り上げたのが、「メタスピードシリーズ」。自らの走法に合わせて最適化された、カーボンプレート搭載のレーシングシューズを選択することで、パフォーマンスと記録の向上を一気に狙う。ナイキ1強の牙城を崩すのは容易いことではないだろう。

「飛行機でいえば、旅客機よりは戦闘機のイメージで開発してきた感覚です。記録向上をねらうアスリートがスピードで勝負できると思えるシューズが完成しました」と、竹村氏が語るように、トップアスリートと並走し記録を狙っていくという姿勢は、本気である。

文=上沼祐樹

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