「アップルは、適切なタイミングでWatch SEからSeries 6へとポートフォリオを広げることで、市場のリーダーとしての地位をさらに強固なものにした」、とカウンターポイントのアナリストのSujeong Limは述べている。
現在のスマートウォッチ市場は、アップルとそれに続く大手ブランド(サムスンやファーウェイ、フィットビットなど)が約6割を占め、残りの約4割を数十社の小規模ベンダーが占めている。具体的には下記の通り。
アップル:33.5%
ファーウェイ:8.4%
サムスン:8%
iMoo:5.1%
フィットビット:4.2%
その他:40.8%
ただし、ここで特筆すべきは、デバイスのシェアが33.5%のアップルが、売上では60%以上のシェアを獲得している点だ。アップルウォッチSeries 6の小売価格は、オプションやケースのスタイル、バンドのスタイルなどによって400ドルから1000ドルを超えるものまでさまざまだ。これに対し、Fitbit Senseは300ドル、サムスンのGalaxy Watcheは200〜400ドル、ファーウェイや小規模ブランドの製品の多くはさらに安い価格帯だ。
一方で、非常に残念な数値といえるのがグーグルのWear OSだ。グーグルの、スマートウォッチ向けOS市場でのシェアはわずか3.9%にとどまっている。
しかし、この状況もまもなく変わるかもしれない。
「グーグルの新しいWearプラットフォームが、秋に発売されるサムスンのGalaxy Watchシリーズに搭載されることを期待したい。このOSでグーグルは、バッテリー駆動時間などのパフォーマンスを向上させるだけでなく、AIや新たなアプリやサービス、アンドロイド端末との連携などに注力するはずだ」と、カウンターポイントのLimは述べた。
グーグルは今年1月にFitbitの買収を完了させており、同社のデバイスもWear OSに移行するだろう。