ビジネス

2021.05.30

顧客体験分析のContentsquare、ソフトバンク系主導で550億円調達

(C)Contentsquare

顧客体験分析を手がけるフランスのスタートアップ、コンテントスクエア(Contentsquare)は、ソフトバンクグループ傘下の投資ファンド、ソフトバンク・ビジョン・ファンド2主導の資金調達ラウンドで5億ドル(約550億円)を調達した。これにともない、コンテントスクエアの評価額は28億ドル(約3070億円)に膨らんだ。

創業者のジョナタン・シェルキ最高経営責任者(CEO)は今回の資金調達について、世界での事業拡大や新たな買収、研究開発チームの増強を進めるのに役立つだろうと述べている。同チームは現在の3倍の600人に増やす計画という。

コンテントスクエアは、ウェブサイトやアプリでの顧客の活動を分析するデジタルツールを企業に販売している。顧客には米ディズニーやフランスの高級ブランド「グッチ」、米アドビなども含まれる。

「実店舗では、誰が購入し、誰が退出しているか目で見えますが、オンラインでは見えなくなってしまいます」とシェルキ。「この問題に答えるために、当社はマウスの操作、タップ、スワイプといったユーザー情報を収集し、それを基に有用な提案をしています」

コンテントスクエアはパリで2012年に設立され、今では世界各国に計800人以上の従業員を擁する。2020年5月にはシリーズDラウンドで1億9000万ドル(約209億円)を調達し、以降、ユーザー補助技術を開発するアダプト・マイウェブ(Adapt My Web)やウェブサイト監視ツールを手がけるデアブースト(DareBoost)など4社を買収している。

今回のラウンドにはビジョン・ファンド2のほか、仏ユーラゼオ、米コールバーグ・クラビス・ロバーツ(KKR)、米カナーン、英ハイランド・ヨーロッパといった既存の投資家も参加した。

ビジョン・ファンドのマネジングパートナー、ヤニ・ピピリスは「今後、顧客とデジタルにかかわろうとする企業は世界中でますます増えてくるでしょう。そうした消費者体験をつくりあげていくには、コンテントスクエアが提供する知見が欠かせないものになるはずです」と述べている。

編集=江戸伸禎

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