同社は戦略的買収案件として先日、ソーシャルメディアマーケティング企業のライカブル・メディア(Likeable Media)の買収を完了し、世界中の従業員数が計約750人になった。ライカブル・メディアは、「ソーシャル第一」のデジタルマーケティングを専門としている。
筆者はライカブル・メディアの共同創業者であるキャリー・カーペンCEOを取材し、デジタル変革について尋ねた。
「私たちは起きている時間の全てをソーシャルメディアサイトに費やしていて、その多くは人々の声を聞いているだけだ。私たちは、競合企業や市場の変化に関する敏しょう性を保つため必要なものは何かを理解している。こうした学びを用いて企業のためのユーザーフレンドリーな技術に変換することが、最終的にはデジタル変革をより大きな成功に導く」(カーペン)
ソーシャルメディアの積極活用
テック企業やソーシャルメディア企業でなくとも、ソーシャルメディアを使って企業のデジタル変革は進められる。カーペンは「顧客が使っているかもしれないキーワードをツイッターの検索画面に入れ、その結果をただ吸収することから始めればよい」と言う。
そこから取り組みを拡大し、「従業員にネット上で会社を宣伝してもらうよう頼むこともできるし、影響力がある顧客に連絡を取ってブランドアンバサダーになってもらうこともできる」とカーペンは提案。「いきなり会社のデジタルインフラ刷新はできないという場合は、ネットでの共有や売り込みが得意な人を活用しよう。これは素晴らしい開始点となる」と述べている。
デジタル変革への本格的な取り組みは、非常に膨大で恐ろしいタスクに感じられるかもしれない。しかし、スムーズなデジタル体験の実現と同じくらい大きな成果を得られる取り組みは、あまりない。デジタル変革の取り組みを拡大させる上では、常に耳を傾け、目標を明確にし、前進し続けることが重要だ。