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Kanawat Thongrod / EyeEm / Getty Images

各国政府の規制には、暗号通貨に壊滅的な打撃を与える力があることが、中国政府の動きにより証明されつつある。ビットコインをはじめとする暗号通貨の将来にまたひとつ、暗い影を落とす出来事だ。

中国銀行業協会などは5月18日、金融機関が暗号資産の取引に関わるサービスを提供することを禁止すると発表した。世界第2の経済規模を持つ中国におけるこうした動きを受けて、暗号通貨の価格は急落した。

翌19日、ビットコインの価格は18日の4万5000ドル超という水準から、3万2000ドル前後にまで下落した(Yahoo! Financeのデータによる)。

筆者は先日、「暗号通貨への政府介入で起こりうる、2つの『悪夢のシナリオ』」と題する記事で、まさにこのような政府の介入が及ぼす影響について警告していた。だが、掲載された直後のこの記事への反応は好意的なものばかりではなかった。

「政府は新技術に規制を課したいという願望を持っている」というこの記事の指摘に対しては、少なくとも1人から反対意見があった。だが、中国での今回の動きは、そうした願望の存在を如実に示すものだ。

「テスラ・ショック」に揺れた暗号通貨


中国による暗号通貨の規制強化の知らせは、暗号通貨の世界を揺るがした別の出来事の余韻が冷めやらぬなかで舞い込んだものだ。

テスラの創業者、イーロン・マスクが5月12日、同社の電気自動車の販売に際して、今後はビットコインによる支払いを受け付けないと発言した。2月にはテスラが15億ドル相当のビットコインを買い付けたと発表していただけに、この発言は、マスクにとって180度の方針転換だった。

マスクのこの発言は、投資家が暗号資産から離れる要因となり、その価格は下落した。

混乱に拍車をかけた「BlockFi」のミス


ここに追い討ちをかけたのが、暗号通貨レンディング大手BlockFiの失態だ。同社は5月17日、ユーザーへの還元キャンペーン中のミスで、一部のユーザーに米ドルでなくビットコインを送ってしまったことを明らかにした。あるユーザーは、700ドルを受け取るはずが700ビットコインを受け取ったことを示すスクリーンショットをSNSに投稿した。単位を間違えただけのうっかりミスだと思う人もいるかもしれないが、700ビットコインとは2100万ドルに相当する大金だ。

どうやら、この件でビットコインを受け取ったユーザーの一部は、BlockFiにこれらの資金を返却したようだ。BlockFiはこのミスで約1000万ドル相当のエクスポージャーが生じたが、ユーザーが誤送信された資金を返却するにつれ、この数字は小さくなっているとしている。

翻訳=長谷睦/ガリレオ

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