ソニーが楽器奏者のためのウェアラブル端末「Motion Sonic」を発表

ソニーの新しいウェアラブルデバイス「Motion Sonic」


エレキギターの場合はフットスイッチを使って、アンプにつないだエフェクターのオン・オフを切り換えながら演奏するスタイルが一般的だが、Motion Sonicはプレーヤーが手首を動かすことによって、これに近い演奏を再現できるというわけだ。

Motion Sonicの商品企画を担当するソニーの金 稀淳氏は「身体感覚を活かしながら楽器を演奏できるインターフェースが、音楽の持つ新しい可能性を切り拓くのではないか」と期待を寄せている。

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デバイスを装着した手の上下動作により身体的な演奏感覚をエフェクトに取り込めるMotion Sonicは、DJプレイとも相性がとても良い

ローンチはIndiegogoから、価格は2万円代


Motion Sonicの実験機は、2017年にソニーが米国オースティンで開催された音楽・映画、インタラクティブなエンターテインメントの新しい技術とサービスが集まるイベント「SXSW(サウス・バイ・サウスウエスト)」に出展した時に初めて披露された。当時好評を博したコンセプトが約4年の時を経て練り上げられ、ついに商品化を迎える運びとなった。

今回、ソニーはMotion Sonicを米国のクラウドファンディングサービスであるIndiegogoからローンチする。ソニーのホームページにはMotion Sonicのティザーサイト、および事前登録の案内が5月24日から掲載されていた。日本時間の5月28日午前11時に、Indiegogoでクラウドファンディングのプロジェクトがキックオフ。実施期間は6月27日までの1カ月間で、米国と日本から申し込むことができる。

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ソニーが5月24日に公開したMotion Sonicのティザーサイト。事前登録者限定プランが用意された

ソニーがクラウドファンディングを利用する目的は資金の調達ではなく、ファンから寄せられる「生の声」を獲得して、開発段階から発売後にも継続して製品の改善を図るためだと金氏が説明している。Webから事前登録を行った支援者には限定プランとして2万1700円で購入できるコースが用意されるほか、先着400名限定のプランが2万3900円、通常プランが2万7200円という価格も案内された。支援者への出荷は2022年3月以降を予定している。
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文・写真=山本 敦

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