米国のショッピングモール、人足の戻りは回復のサインか

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全業態の小売店における人出は、2020年末から3月中旬までの期間は2019年比で28%減だったが、3月中旬から現在(5月中旬)までの期間では16%減に回復をみせた。

位置情報分析会社のプレイサー・ドット・エーアイは、全米トップ50のモールについて毎月トラフィック計測と指数化をおこなっているが、こうした上位のモールでは、さらに劇的な改善がみられた。2021年3月における上位モールのトラフィックは、2019年3月と比較して24%減だったが、4月にはこの数値が2019年4月と比較して18.7%減にまで減少したのだ。

プレイサー・ドット・エーアイによると、4月における人の流れはパンデミックが始まって以来もっとも急速な回復を示した。同社はこれについて、「小売業の回復が着々と進んでいる証拠」としている。

プレイサー・ドット・エーアイはさらに、4月の人出回復は「上位モールに対する楽観的な観測を強め、彼らが小売業の今後の拡大をけん引するという見通しを裏付ける」ものだと述べた。

こうした速いペースの回復は、5月以降も夏にかけて続くと予想される。

センサーマティック・ソリューションズのブライアン・フィールド(Brian Field)は、3月中旬に景気刺激策として人々に小切手が送付されたことや、2021年はイースター休暇が早まったことが、今春の人出増加に大きく貢献したのだろうと述べている。

3月と4月の回復をトレンドと呼ぶかどうかについては、メモリアルデー(5月31日)の週末の状況を見て判断したいと、フィールドは述べた。

モールの人出は、パンデミックの前からずっと減少傾向にあった。人出がパンデミック以前の水準に回復する兆しを見せていることは、多くのモール経営者にとって朗報だ。

翻訳=的場知之/ガリレオ

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