30U30

2021.05.27

84%が世界経済を楽観視 数字で見る欧州版「30 UNDER 30」

Illustration by Alexander Wells for Forbes

フォーブスが2020年の欧州版「30アンダー30」を発表したとき、世界は大きな不安のなかにあった。新型コロナウイルスが、欧州全体へと広がり始めていたからだ。そのうち沈静化するだろうというのが大半の見方だったが、言うまでもなく、そうした見込みは見事に外れた。その結果、世界は以前とすっかり様変わりしてしまった。

それでも、変わらないことがある。「最高の時はこれからやって来る」と考える若者たちの姿勢だ。

今年4月に発表された2021年度の欧州版「30アンダー30」選出メンバーは、その84%は、世界経済の先行きを楽観視しているという。それはきっと、デジタルネイティブ第一世代である彼らには、世界全体がオンライン化へと移行するなかで、社会を「想像し直す」用意が十分にできているからに違いない。

今回選ばれたビジョナリーたちは、若者たちが今もその若さを有効活用していることを体現している。さまざまな国から若者をノミネートし、何カ月にもわたって調査を行い、有識者で構成された審査員による選考を経て、太鼓判を押された顔ぶれなのだ。

審査員には、ロシアのEコマースサイト「Wildberries」の創業者で、「一代で富を築いた女性ビリオネア」にもランクインしているタチヤーナ・バカルチュクなどが参加した。全34カ国に加え、移民の出身地である欧州外の10カ国から、大胆不敵で先見の明がある若い起業家たち、10部門の300人が選出された。

すでに名の知られているメンバーもいる。たとえば、25歳の英女優エマ・コリンは、ネットフリックスの人気ドラマ「ザ・クラウン」シーズン4でダイアナ妃を演じ、視聴者を魅了した(2021年のゴールデン・グローブ賞テレビドラマ部門で主演女優賞を授賞)。


エマ・コリン(Getty Images)

また、英マンチェスター・ユナイテッドのFWで23歳のマーカス・ラッシュフォードは、サッカー選手として有名なのはもちろん、貧困家庭の子どもたちへの食料援助を呼びかけて英政府を動かした活動家としても名をはせている。


マーカス・ラッシュフォード(手前、Getty Images)
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翻訳=遠藤康子/ガリレオ

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