ABCニュースによると最初の縄が見つかったのは4月27日で、工事の現場監督が施設の2階のフロアの天井からハングマンズ・ヌース(hangman’s noose)と呼ばれる首つり縄が垂れ下がっているのを発見したという。さらに、その2日後にも合計5本の縄がビル内の複数のフロアで見つかっていた。
JUST IN - Seven possible nooses were discovered inside an #Amazon construction site in Connecticut. The police have launched an investigation. pic.twitter.com/dHC6SkYHcm
— Disclose.tv (@disclosetv) April 29, 2021
同じ縄は、最も最近では5月19日に発見され、従業員らが昼食の休憩を取っている間に、何者かによって天井の梁からかけられていたという。アマゾンはこれを受けて21日に声明を発表し、「今回の事態に非常に困惑している」と述べ、犯人の特定につながる情報の提供者には最大10万ドルの報奨金を与えると述べた。
警察によると、この施設には数百名の労働者らが出入りしているが、事件を暗示するメッセージやマークなどは発見されていないという。しかし、公共ラジオNPRの取材に関係者の一人は、黒人差別の象徴とされる南部連合旗のマークがついた帽子を着用したり、人種差別的な発言を行う労働者が居たと発言している。
公民権団体NAACPの地元支部は、記者会見でこの事件がヘイトクライム(憎悪犯罪)だと記者会見で述べた。「我々は7番の縄が見つかったことに非常に憤慨している。このような形態のヘイトクライムは、米国社会に消し去り難い汚点を残している」と彼らは主張した。
19日に発見された縄は、さらなる調査のために州の調査施設に送られる予定で、ウィンザー警察は、今回の事件に関するいくつかの手がかりを追跡していると述べた。一方で、NAACPはアマゾンと話し合いの場を持ち、現場で働く労働者の声に耳を傾ける予定という。この施設は当面の間、閉鎖される見通しだ。